(書籍紹介)「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由【汐街コナ】

書籍紹介

うつ病がよくならず「会社を退職」しました佐々井です。こんにちは。

 

今回、ご紹介する書籍は、汐街コナさん著・精神科医の、ゆうきゆう先生監修の『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができなり理由』です。

この本は、著者の汐街コナさんの経験をもとにしたコミックエッセイ・・・・・・ではありますが、タイトルのとおり壮絶な体験の物語です。

ブラック企業、過重労働、社畜、過労死、自死・・・・・・

そういったテーマを取り扱った本です。

 

「過労死」について第三者がよく思う「死ぬくらいなら会社辞めれば」という考えができなくなっていく過程と、「今そうした状況にいる人への手助け」になる1冊です。

もし、このタイトルから「私のことだ」とか「これ、分かるわぁ」と思ったアナタ

是非一度読んでみてください!!

まだ間に合います!!!

 

世界は、自分が考えるより、はるかに広いのです・・・

 

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著者の経験が冒頭8ページにまとめられた「その気もないのにうっかり自殺しかけました」

デザイナーとしてブラック企業で働いていた著者。

残業は、社内でダントツに少ないものの月90~100時間。

「死にたい」なんて思ったこともなく、その日その日をなんとか働く毎日・・・

そんな、ある日。

いつものように、その日の業務を終わらせ、駅まで走って、ナントカ終電に間に合った・・・という瞬間。

駅のプラットフォームで、あることに「気づき」ます。

「あ、電車が来てる・・・」

「ん? 今、一歩踏み出せば、明日は会社に行かなくていい!」

「一歩・・・たった一歩・・・それだけで!!」

(それだけで「電車にはねられれば・・・」)

「明日は会社に行かなくていい!!!!」

その時は、「それが、とても素晴らしいアイデア」に思えたといいます。

 

・・・

 

幸運にも、「実際に一歩を踏み出す」ことなく、電車にはねられなかった著者。

はねられようかと思った電車に乗り、揺られながら我に返った著者は、その後、転職活動をはじめ、ブラック企業を辞めたのでした・・・

 

「過労死」

 

死ぬくらいなら、会社を辞めればいいのに」と思う人は多いでしょう。

 

しかし!!

 

その程度の「判断力」すら失わせるのが、過重労働やハラスメントの恐ろしいところです。

 

「転職? いや、今よりいい会社なんてあるかな?」

「退職? 親や家族に心配かけたくないし・・・」

「辞職? 会社の先輩や同僚はもっと頑張ってるのに・・・」

etc・・・

 

そうこう「選択肢」を自ら潰していくうちに、過重労働やハラスメントで、さらに蓄積していくストレス・疲労・心の傷・・・

 

最後には・・・

 

「会社に行かないと・・・」

「嫌だけど、つらいけど行かないと・・・」

「這ってでも会社に行かないと・・・・・・」

 

そして、ふと瞬間に「あ、もう無理」・・・

ふらっと「生きる」ことを諦めます・・・

 

うん。この絶望にまみれた世界。

ブログ主による文章では力不足で、伝わりそうになさそうです。

本書の「プロローグ」の8ページの漫画だけでも、是非読んでほしいです。

 

 

世界は、本当は広いんです

「ふらっと過労死しかけた」著者の伝えたい事。

それが、この一言です。

「世界は、本当は広いんです」

 

繰り返しになりますが、「過労死」する人を第三者から見ると、こう思います。

 

なんで死ぬまで頑張っちゃうの?

なんで心のSOSに気がつかないの?

なんで「がんばらない勇気」が持てないの?

なんで「自分の人生を生きる」ことができないの?

そんな疑問について、著者は、自分や周囲の人の経験談から「ブラック企業あるある」を本書で紹介しています。

このため、自分の周りに「もしかして働き過ぎてない?」「ちょっと調子がおかしいかも?」という人がいる、という方にも本書は読んでいただきたい、と思います。

そして、伝えてほしい。

世界は、本当は広いんです

 

「辞めろ」って簡単に言うけど、そのあと大丈夫なの?

はい。当然の不安です。

しかし、答えは一つです。

 

誰にもそんなことは分かりません。すいません。

「そんな、無責任な!」と思われるかもしれませんが、現実はそうです。

しかし、「現在が『命の危険を感じるレベル』であれば、今よりはマシになる」と思います

今の職場で5年後、10年後が想像できますか?

その姿は幸せそうですか?

そうでなければ、状況を変えてみませんか?

辞めたら辞めたでなんとかなる

本書では、著者の経験則として、そう紹介されていますよ。

逆に、あなたが、死んだり、心身に重度の傷を負ったりしても、「会社は責任を取りません

それどころか、「自分で判断した結果なのだから自己責任だろ」ともいう人もいます。

国の代表ですら(選挙やらなんやらで)人は、すげ変わります。

しかし、家族や友人・パートナーにとって、アナタの代わりはいません。

あなたの人生は、あなたが「今」考えているより広く多彩です

命や心身を壊す前に、今の状況から離れることを考えましょう!

 

おわりに(ブログ主が読んだ感想含む)

『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができなり理由』を御紹介しました。

 

繰り返しになりますが「これ私のことだ」「あてはまるかも」と思われた方は、是非、一読をオススメしたいと思います。

 

心が疲れ切っていると、活字の情報が入りにくくなりますが、その点、本書はマンガでありますし、絵のタッチも限りなくシンプルです。

 

ゆえに読みやすく、メッセージ性が強調され、ダイレクトに伝わってきます

「オススメ」・・・というより「読んでほしい」1冊です。

 

最後に、ブログ主の話に逸れます。

私は、この記事を書いている時点で「うつ病」が寛解しないことから、会社から退職をすすめられ、実際に退職したところです。

 

退職前は、毎朝、毎朝、「会社に行かなきゃ・・・でも行きたくない・・・いや、行かなきゃ・・・」と煩悶していました。

 

働いていた会社は、いわゆる「ブラック企業」ではありませんでした。

ですが、会社の人間関係で心を患ってから10年以上、精神科に通っても、未だ寛解しませんでした。

また、在職中に「死」を考えたこともあります。

しかし、最後に会社から伝えられたのは「精神疾患が治る見込みがないなら辞めたら?」でした。

 

そして、今「実際に退職した」というところです。

今から、本書の「退職後はなんとかなる」ということが本当かを試していくところです。

はい。世界は、思ったより広そうです(笑)

 

ここまでの御高覧、ありがとうございました!

 

 

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