世界各地には、男性・女性のシンボル(生殖器)を崇拝する文化があります。
ここ鳥取県にも、男性器と女性器と見立てた老木・奇岩を祀る神社があると聞き、お参りしてきました。
男性器は、ご神体「老木(松)の根」の「木の根(きのね)神社」、
女性器は、ご神体「奇岩」の「甫登(ほと)神社」といいます。
それでは、木の根神社→甫登神社の順で、ご紹介していきます。
木の根神社について
男性器のような老松の根をご神体とする神社です。
子宝、縁結び、夫婦円満に御利益があるそうです。
御由緒として伝わっている話はこうです。
昔々、生まれつき身体が弱く、元気がなく結婚してもすぐにお嫁さんに逃げられる若者(男性)がいました。
心配した母親は、今の「木の根神社」の近くにある逢坂八幡神社にお参りし、「神社の近くの山の中にある、大きな松の根にあやかりなさい」とお告げを得ます。
母親は、老松の根(木の根神社の御神体)の一部を持ち返ると、毎日お祈りを捧げると、その若者は見違えるほど立派な男になり、5人の子宝にも恵まれて長者になったそうです。
公式サイト | http://www.ousaka-hachiman-shrine.com/kinone/ |
住所 | 鳥取県西伯郡大山町松河原232 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR「米子」駅から車で30分程度 |
駐車場 | 5台程度あり。無料。 |
トイレ | なし |
木の根神社の風景
2022年6月23日、昼前。天候は晴れ。
自家用車にて米子市から「木の根神社」へ!
駐車場
国道9号線から、日本海側のわき道に入って車を走らせると、駐車スペースがあります。
目印は、この「鳥居」です。
「鳥居」の上で生い茂っているのは桜ですので、春にはさぞ美しいことでしょう。
鳥居
それでは、「鳥居」をくぐりましょう。一拝。
金属製の「鳥居」をくぐると、短いですが石段を登ります。
石段を登り終えると、すぐに「社殿」が見えてきました。
社殿
さっそく、「社殿」にて御神体にご挨拶。二拝二拍手一拝。
御神体
「社殿」の中を少し拝見……
格子には、色あせた千羽鶴がいくつかかけられています。
「社殿」の中には、小さい社があり、その上に、御神体である老松の根が張っていました。
社の周りには、男根をかたどった奉納物が多くみられました。
また、格子には、字が消えかかった案内板があり、神社HPによると、こういった文面だったようです。
「木の根さん「への子松」について
老松銘木数あれど松根変じて男根を型作るもの数なし。
「木の根さん」「への子松」と称えられて大病を煩ひ、丑の時参りをするもの。
誓詞を捧げて祈念を仰ぐもの。夫の不義を知って祈念するもの。陰茎の役立たざるを嘆いて祈念を頼むもの。子授、寝小便、脱腸を祈祷して後利益を受けざるものなし。
北は北海道より南は九州。外国人すら訪れ、造化に妙るる自然の不可思議なるに驚嘆せざるものなく、明治の初年ご神助を受けたるもの相謀り、此処に小祠を建て、これを祭る。
以来、御神徳の宏大なるを知って、陰部の強健と病気(腰より下の病気)の平癒を祈って御神助にあやからんと訪れ、参拝するもの日ごとに多し。 ここに神社の略歴を記して参拝者の信仰を高めんとす。」
小泉八雲・来訪の碑
明治時代の文豪・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)も、この神社を参拝したとのことで、「社殿」の左隣には碑が建っています。
集会所?
「社殿」の右隣には、小屋のような建物があり、集会所と言うか神事の控室のような感じです。
木の根神社での御祈祷・御守りの授与は、100m隣の逢坂八幡神社の社務所で、と言うことです。
また、木の根神社から、隣の甫登神社に通じる参道があり、歩いて向かうことにします。
甫登神社(勧請)について
木の根神社が男性器の神社とするなら、甫登神社(ほとじんじゃ)は女性器の神社。
御神体は、女性器にみたてた奇岩であり、御利益は、子宝、安産とのことです。
甫登神社の本院は、中国地方最高峰・大山(だいせん)の山中にありますが、日本海に面した木の根神社の隣にも甫登神社を勧請した社が鎮座しています。
公式サイト | http://www.ousaka-hachiman-shrine.com/hoto/ |
住所 | 鳥取県西伯郡大山町松河原 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR「米子」駅から車で30分程度 |
駐車場 | 木の根神社の駐車場、もしくは逢坂八幡神社の駐車場を利用(無料) |
トイレ | なし |
甫登神社(勧請)の風景
木の根神社から歩いてすぐに甫登神社(勧請)の姿が。
特徴的なかたちの鳥居ですね。
鳥居
一拝して甫登神社の神域へ入らせていただきます。
「鳥居」をくぐると、岩に囲まれた洞穴(?)に参道が続いています。
ひんやりした洞穴の中には、「やきもち神」と表示されたお面や石鉢が祀られています。
上の写真の左側の「やきもち神」。格子の向こうには、天狗のようなお面が祀られています。
「やきもち神」の隣に祀られている奇岩と石鉢。
う~ん。御由緒などの情報が欲しい(神社HPにも情報なし)
もう一方の「やきもち神」。こちらも天狗のようなお顔。
洞穴に入って、すぐ右手に出口が見えます。
社殿
洞穴から出ると、すぐに「社殿」の姿が。二拝二拍手一拝。
御神体
「社殿」にて祀られている御神体の奇岩・2体です。
木の根神社と違って、フェンスのようなもので囲われているため、写真が撮りやすかったです。
社殿脇の奇岩
「社殿」の脇にも、女性器(と言うかお尻?)にみたてた奇岩が祀られていました。
一世代前の鳥居?
木の根神社と甫登神社の間の参道には、甫登神社で以前、用いられていたと思われる「鳥居」が逆さまにされて置かれています。
「鳥居」を逆さまにしておいていいのかなぁ……と思ってしまいます。
なにか意味があってのことなのかな。
木の根神社のお参り後に「木の根まんじゅう」をどうぞ!
ところで、木の根神社の近くで、国道9号わきに、このような看板を出しているお店があります。
「木の根本舗」というお店です。
木の根神社にあやかった「木の根まんじゅう」を売っているお店です。
一見、普通の和菓子屋さんですが、取り扱われているのは「木の根神社の御神体」を模したまんじゅう!
つまり、男性のシンボルをかたどった饅頭です。
木の根神社参拝のお土産にどうぞ!
おわりに
「木の根神社」と「甫登神社(勧請)」について紹介させていただきました。
子孫繁栄に必要な「縁結び~夫婦円満~子宝」に御利益がある神社です。
ブログ主は、ひとりでお詣りしましたが、小泉八雲のように夫婦でお詣りするのも良いですね。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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