成功法則をいろいろ勉強中の佐々井です。
今回、御紹介する書籍は、小林昌裕さん著『「勇気」と「お金」の法則』です。
この本は、「お金」にまつわる話です。
「お金」に関する決断をする「勇気」と、その「勇気」から生まれた「行動」によって、「自己実現」を達成していく話が書かれています。
本書では、3種類のお話が、各章ごとにまとめられています。
・著者が実際に体験者から聞いた「お金」にまつわる多数のエピソードをまとめ、ストーリー仕立てにした「平凡なサラリーマンが自己実現を成し遂げる話」
・著者による、上のストーリーで出てきたエピソードの解説
・ストーリーと解説のエッセンスを1~2行にギュッとまとめた「勇気とお金の法則」の紹介
章は、14章で構成され、「企業から賃金を得るだけの生活に、漠然とした不安を抱えたサラリーマン」が「幸せを感じる環境を手にする」までを、段階的に理解できるようになっています。
「漠然とした不安」、私も感じているところです。
それでは、その「不安」に対する「行動」を起こす「勇気」はどこから出すのか?
そして、その「行動」とは?
私の稚拙な文章ですが、御紹介させていただきます。
本書の出発点。サラリーマン課長「鈴木務」の場合
本記事の冒頭で書いたとおり、本書では、架空の人物が織りなす一種のサクセス・ストーリーが描かれています。
主人公は、鈴木務・40歳。
大手自動車メーカーの子会社で人事課長をしているサラリーマン。
2歳年下の妻と10歳になる息子の3人家族。
都心から離れたベッドタウンに中古購入の戸建て物件に住んでおり、遠方には70代・認知症の実父が1人。
年収は主人公が500万程度で、妻もパートに出ているので+60万。
しかし、実父が特別養護老人ホームに入所し、その費用に加え、実父が作ったギャンブルの借金返済が重くのしかかります。
結果、鈴木家の家計は月々の生活でいっぱいいっぱい。
これでは、貯金もできません。
この状況に加え、息子は、自分のしたいこと「海外の建築物への興味」に対する熱意が止まりません。
「海外に行きたい!」とたびたび口にするようになり、妻は「そんなお金ないのよ!」と叫ぶようになり、家庭内の空気はギスギスすることに。
そのギスギスさは夫婦の間にも浸透していき、夫婦仲も冷え切ったものになってしまいました。
ここが、本書のスタート地点です。
本書では、左記に紹介したとおり、14の章=14のステップで、この状況を打開していきます。
打開する際の重要なツールは「お金」。
そのツールを手に入れるには、どのようなプロセスを経ていくのでしょうか?
というストーリーです。
本記事では、ストーリーの紹介は以上で終わり、本書で解説されているエッセンスについて次項から紹介していきます。
「今の景色」とは「別の景色」を意識して見てみよう
「お金に対する漠然とした不安」もしくは「ハッキリとした不安」。
これを打開していくには、どうしたらいいのでしょうか?
まずは、「現状の世界」を整理し、「見たい景色」を見に行くことから始まります。
今・現状の景色
例えば、サラリーマンとして就職して「これで安泰!」と思っていたけど、「配偶者から渡される小遣いをやりくりする日々」が10年、20年、もしかすると、それ以上続くであろう日々。
この先、子どもの教育経費や親の介護の問題も控えている。
果ては、自分自身の老後問題・・・
これって、本当に『安定』しているのか?
教育や介護以外にも、予想外の事態もあるかもしれないし・・・
ここで著者は問題を提起します。
『平凡で普通』の生活を手に入れられさえすれば、『安定した人生』をおくれるのは本当なのか?
人は「自分の価値観に従ってみたいものを見て生きて」います。
したがって、「将来のお金がないから不安だけど、会社で仕事を必死でやって対価を得るしかない」という考え方が『普通』となります。
世に、いわゆる「ブラック企業」が根絶しないのも、こうした労働者側の意識につけこむ会社があるからなのでしょう。
では、その「お金の価値観」をどう変えたらいいのか?
いつもと違う景色を見よう
前項の「安定した生活だけど不安を感じる」という心境。
同感される方はいらっしゃるでしょうか。
筆者曰く、この「不安」を感じただけでも、それは「変化」の第一歩です。
そして、その「変化」を意識して「今まで見なかった景色」をみようとする、ほんの少しの「勇気」を持ちましょう。
例えば、
「いつもの通勤手段と違う方法で会社に行く途中の景色を見てみる」
「昼休みに、ちょっと社外の周りをまわってみる」
「休暇を取って、勤務日に見たことのない街の様子を見て回る」
などなど。
「世の中を見る視点を変えていく訓練」をつむと、人間の生き方は、自分が思ったよりも多種多様なことを感じていきます。
そして、「今の自分の抱えている問題点を解決するすべはないか?」という疑問を持つに至ります。
そして、また「勇気」を持って、その疑問に対する行動を起こすのです。
著者曰く、「人生の岐路・困難に直面した時は、まず、これまでの自分のやり方を捨てる」そうです。
「これまでの自分のやり方」をしていたことで、今、困難に直面しているわけですから。
とはいっても、「これまでの自分のやり方」以外の方法をどう考えればいいのか?
1つの方法は、メンター(既に、その道で成功している指導者・先輩的な人)をもつことです。
初代ドイツ帝国の宰相ビスマルクの名言には、こうあります。
「賢者は愚者から学び、愚者は賢者からも学ばない。愚者だけが自分の経験から学ぶ」
すなわち、愚者(失礼!)は、賢者から学ぶのが一番ということです!
自分が不安を抱えたら、いろいろな視点を持ち、「これか?」という道が見つかれば、その道の先輩に学ぼう!ということですね。
「お金」「仕事」に対する考え方を変えよう
さて・・・
お金に対する不安を認識し、その打開策を考えよう。
そのためにメンターを探そう。
これが前項の結論でした。
メンターを見つけるのは、正直、難しいと思います。
そうした「メンターを探している人」をカモにしている商売人もいますから。
この記事を書いているブログ主で言えば、今のメンターは書籍であり、無料配信の情報の類です。
閑話休題。
本項では、「お金に対する不安の払しょく方法=打開策」を組み立てていきましょう。
では、具体的に紹介されている方法を御紹介。
「現状」を「ありのまま」把握しよう
自分の給料は、どう使われているか?
その把握は、重要です。
「家計を把握する」ことは、「ありきたり」な家計改善方法です。
ですが、実際に「家計を把握」されていらっしゃいますか?
されていない方、いらっしゃると思います。
なぜか?
面倒くさいということもあるでしょう。
しかし、1番の原因は「現状を把握するのが怖い」という恐怖心ではないでしょうか。
ですが、あえて、ここは1つ、踏ん張ってください!!
現状を直視するのは、1秒でも早い方がいいです。
「気づき」は、早ければ早いほどよい。
その「気づき」は「行動」に繋がるのですから。
「お金」の「概念」を変えよう
あなたは、前項で、現在の経済状況について把握し、その問題点を「気づき」として得ることができました。
では、この「気づき」に対して、どのように行動するのか?
まずは、「お金」の概念を変えていきましょう。
「お金」は、汗水たらして、もしくは胃をキリキリ痛めて働いて、対価として得るものでしょうか。
そうとは限りません。
「労働」以外からも、「お金」は得られます。
まずは、「節約」から始めてみましょう。
おすすめは「我慢しない節約」からです。
具体的には「固定費の削減」です。
携帯電話のキャリアーの変更、電気の電力会社のプラン変更、使っていない定額サービス(例・映画視聴サービス)の解約などなど。
また、「不用品の売却」もいいでしょう。
古本屋やリユースショップ、フリーマーケットで「自分には不要な物」を現金化してみましょう。
こういった経験をすると、「お金の獲得方法=労働の対価」が、お金のすべてではない、ということがわかります。
そうです。
繰り返しますが、「お金=労働の対価」ではないんです。
もともと、古来では、人は獲得したいものを物々交換で得ていました。
その物々交換を容易に行えるように生み出されたものが「貨幣=お金」なのです。
例えば「お米が欲しい。だから、手元の魚と交換してほしい。→交換成立。ありがとう!」というやりとりの間に「お金」が入っただけなのです。
すなわち、「お金=信頼と感謝がカタチになったもの」。
「労働に費やした神経・時間・体力の対価=お金」と思い続けていると、日々の生活が「我慢の生活」になってしまいます。
この「我慢の生活」を送っている人には、「感謝・信頼を得た結果としてのお金」があったら、「できるコトと、それを手にした時の喜び」にフォーカスを当てていきましょう。
「我慢」して得る「お金」の数字、もワクワクするかもしれません。
しかし、お金があることで得られる具体的な「喜び」を思い浮かべた方がワクワクしませんか?
そのワクワクを「行動」の原動力・勇気にしていきましょう!
現状を変える「勇気」と「行動」
「お金」の概念を変えることができました。
次は、どういった「行動」をとればいいのでしょうか。
まずは、勇気をもって自分の殻を破る
現状の自分に満足・得心が行っていないなら、今まで避けていた「自分のためになるけど、ちょっと嫌なこと」を選択し、行動に移していきましょう。
ここでいう「嫌なこと」とはなにか?
心の底から「したくない!」ということをしろ!、というわけではありません。
まずは、「自分がメリットを感じることだけど、ちょっと勇気を出せば、ちょっとひと踏ん張りすれば、成果が出るだろう」というものに、そのひと踏ん張りを3回に1回はしていくことです。
最初から、「なにがなんでも、嫌なものもやろう!」とすると、疲れてしまいますしね。
目標・得たい結果を紙に書く。そして、それを見る。
次に、やることは「得たい結果を紙に書きましょう!」
「得たい結果」を言語化して、紙に書きだす。
これだけで、ぼんやりとした目標が、具体的になります。
次に、この「目標を書いた紙」をことあるごとに見ましょう。
つまり、意識付けです。
意識に「目標」がインプットされると、今度は、目標達成に向けた「行動」を考え出します。
この「目標の設定」「目標の意識付け」「意識に基づく行動の繰り返し」により、「自己目標の実現」に近づいていくのです。
あれ?
なんだか、似たような内容の本を紹介したことがあるような・・・
「口ぐせ」も変えてみよう
「目標」を定めた場合、例えば、自分の年齢を理由に「行動」を躊躇することがあるかもしれません。
「今さら、自分の年齢で行動を起こすといってもな・・・」という感じ。
否!
「今さら」ではないのです。
「今から!」なのです。
行動の成否には、自分の意欲は重要です。
意欲には、やはりポジティブな考え・口ぐせは重要!
ネガティブな言動は、自分で自分のエネルギーを奪っていってしまいます。
「行動」も「結果」も人それぞれ。だけど「行動」は「考え方」でいろいろ試せる
「お金に対する具体的な対処方法」は、人それぞれでもあるため、本書に「これだ!」という方法は述べられていません。
例えば、「不動産投資がいい!」とか、「海外の株を買え!」というようなことは、いっさい記述はありません。
(モデル例になっている、鈴木さんが主人公のストーリーには、いくつかの方法が出てきますが・・・)
しかし、一切「行動」について、なにも書かれていないわけではありません。
その一つに「浪費」も、実は「投資」になる、というものです。
「浪費」とは、「お金の無駄遣い」のことです。
高価なブランド物の服やバッグを買ったり、といったイメージになりますかね。
一方、「投資」は、「将来の利益のためにお金を使う」ことです。
お金について勉強するための書籍代などがあたります。
また、健康のための投資なら、筋トレを効率良くするためにトレーナーをつけるのに必要な、フィットネスジムのサービス料も、投資に当たります。
では、「浪費」も「投資」になり得る、のはなぜか?
これは、「浪費」で獲得・体験したものが将来役に立つようにすればよい、のです。
例えば、高価なブランドの服を着こなすことで、セルフイメージが高まり、いわゆる「貫禄」が出てきて「営業」などで有利になったり、とか。
多額の金額を消費した旅行も、その旅行中に体験したもの、気づいたものをもとにビジネスを始めたり、とか。
趣味で買って読んでいるマンガが、書籍紹介ブログや、連載中の作品の展開予測サイトを作るもとになったり、とか。
こう考えると、日常の「浪費」の一つ一つを「投資」にできないか、という意識を持つようになり、目標達成への考えが深まっていきます。
「勉強」だけでなく、「遊び」も「自己投資」!
ただ、お金の支出のバランスには注意してくださいね。
おわりに
『「勇気」と「お金」の法則』について、御紹介いたしました。
いかがだったでしょうか。
最後に、筆者が述べられている「お金と、その成功法則」で、まとめっぽいな、とブログ主が感じたことを紹介します。
「お金を稼ぐ真の方法とは、具体的なテクニックではない。自分の手で「行動」を起こすことだ」
「お金を持つこと=自分の忘れかけた夢を思い出させ、実現の可能性を高めてくれるもの」
このマインドに至るまでの、詳しい内容については、本書を手に取って、読んでいただきたいと思います。
それに、鈴木さんのストーリーについても、ぜひ読んでいただきたい!
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
コメント