日記の習慣があまりない佐々井です。
今回紹介する書籍は、伊藤羊一さん・著の「1行書くだけ日記」です。
副題は「やるべきこと、やりたいことが見つかる!」。
本書では、「その日にあったことを1行だけでも書くことで、『書く→気づきを得る→行動する』サイクルがまわり、成長につながる」という内容です。
それでは、御紹介していきましょう。
「1行日記」の書き方
「1行日記」の書き方を御紹介します。
「毎日」の書き方
用意するもの:紙とペン。メモ機能があるアプリでもOK
1.1日のなかで行ったことを1行に書く。
(1行以上になってもよい。)
2.1で書いた「行ったこと」の「自分にとっての意味」を書く。
3.「自分にとっての意味」を考えた時に「気づいたこと」を書く。
4.「気づき」に基づいて「やってみよう」と思うことを書く。
以上です。
「やったことを思い出す」→「振り返り」→「気づき」→「アクションへ」の4行程を行うことが「1行日記」です。
この「1行日記」を毎日行うことで、自己成長に必要な「気づき」と「行動指針」を積み重ねることができます。
次に、実際の記載例を見ていきましょう。
「毎日」の書き方・記載例
1.「やったことを思い出す」
・・・動物のドキュメンタリー番組をテレビで見た。
2.「振り返りを行う」
・・・環境に応じて生態を進化させて生き残る生命の神秘を感じた。
3.「気づいたことを見つける」
・・・自分は生物の進化に興味がある。
4.「気づきに基づく行動を考える」
・・・生物に関する書籍を読んで知識を広げたい。
1日分の記載例は以上になります。
次に、毎日書き溜めた「1行日記」をどう有効に使うかを紹介していきます。
日記を書き続けていき、定期的に日記を見直して「振り返り」を行う
毎日「振り返り→気づき」を行った日記は、定期的に見直して、まとめや振り返りを行います。
1.1週間に1度程度、たまった日記を振り返る。
この時、毎日の「気づき」の共通点を発見するなどして、「日々の日常で得た「気づき」を整理してみて、新たな包括的な『気づき』を得る」ように振り返ります。
日々の「気づき」をジャンル分けして、そのジャンルごとに見直しをすると、振り返りがしやすいそうです。
2.半年から1年に1度程度、週単位での振り返り結果をまとめて振り返る。
これにより、自分が行った「振り返り→気づき→行動」の実践結果が、時系列順で把握できます。
すなわち、「自分が、どのような道を進んでおり、そして自分の望む方向に進んでいるかのチェック」ができます。
こうして、「1日単位」「週単位」「年単位」と3段階の「振り返り→気づき→行動」を行い続けていきます。
こうすることで、人間、何歳になっても成長を続けることができるのです。
「1行日記」の効果と意義
この「1行日記」を行い、「振り返り→気づき」を繰り返すと、多くの効果が出てきます。
・自分について知ることができる
・自信が持てる。自己肯定感が高まる
・自分の進みたい方向・進むべき方向がみえてくる
では、なぜ「振り返り→気づき」で、このような効果が生まれるのでしょうか。
それは、「人は『気づき』を得て、学んでいく・成長するから」です。
1行日記は、その「気づき」を日々、生み出すことができます。
また、日記という「記録」を続けていくことで「自分の変化・成長を感じることができます。」
自分の成長を感じられれば「自己肯定感」も上がっていきます。
そして、積み重ねた記録を見ることで「自分を客観視(=メタ認知)できます。」
日記をつけた時点では「大失敗だ!」と思っていたことも、振り返りを(時間をおいてでもよいので)行うことで、客観的な再評価・改善点の発見につなげることができます。
起こってしまった事実・事象は変えることはできませんが、その意味合いは変えることができます。
「これからが、これまでを決める。」
起こってしまった出来事を、どう生かすかは「これから」決めることができるのです。
こういったことから、「1行日記」は非常に有用な手段、ということなのです。
「1行日記」で毎日を変えていこう
1行日記の書き方と、効能について説明してきました。
次からは、もう少し具体的な「1行日記の使い方」について御紹介していきます。
「日記」とともに「振り返り後の行動」もどんどん「習慣」にしよう
「1行日記」は、日記ですので習慣化していくのが好ましいですね。
「日記をつける」こと以外にも、習慣化していくと大きな効力を発揮することがあります。
それは、「気づき→振り返り→行動」のサイクルの、最後の「行動」をできるだけ生活に取り込んでいきましょう。
例えば、「朝起きれない→早く寝ればいい→早寝をしよう」という日記があれば、日々「早寝をする」を習慣にしよう!!ということです。
日記に書いた内容の「テーマ別に振り返り」を行う
「1行日記の書き方」の項で紹介しました「週単位の振り返り」を行う際に「ジャンル別」にすれば、振り返りがしやすい、とありました。
これを「年単位(もしかしたら月単位でもよいかも)」でも行えば、自分が「テーマとしていること=問題点」の解決策を模索する際に、有用な「気づき」が得られることでしょう。
例えば、「会議で発言ができなかった」という1行日記を何回も書いていたら・・・
その全部の回の「気づき」「振り返り」「行動」をすべて1度にまとめて見てみましょう。
そうすることで、今までの経緯を踏まえて、次の「行動」を考え直しやすくなります。
「気づき」を重ねることで、行動の構造化ができる
「気づき→振り返り→行動」を繰り返していると、「こういうジャンルの問題は、こう対処すればだいたい解決に向かうことができるな」と体感してくるそうです。
こういった体験を自分なりにテンプレート化することを、本書では「構造化」と呼んでいます。
簡単に言うと、「経験的に効率よく動ける手順がわかるようになる」のです。
これは、人間多かれ少なかれ経験することがあると思いますが、「1行日記」をしていると、経験値の貯まる速度が速いので、この効果が顕著に表れるのです。
千里の道も一歩から
「1行日記」は、文字どおり1日ごとのワークです。
そのため、「いきなり大きな夢をつかむ」というための手段ではありません。
しかし、習慣化さえしてしまえば「大きな夢への一歩一歩を積み重ねていける」のです。
夢・目標への第1歩を「日記」から、踏み出してみませんか?
「日記」に慣れてきたら(応用編)
「1行日記」が習慣化してきたら、日記以外でも「気づき→振り返り→行動」のサイクルを行っていくのもいいでしょう。
SNS上で行う
「気づき→振り返り→行動」をSNSに公開します。
メリットは3点。
1.他人の目に触れるのを意識することで、より論理的な考えを意識するようになる
2.他人からの「いいね」やコメントなどのフィードバックが得られる可能性がある
3.「行動」の部分について、「宣言効果」がある。(1度宣言したからには達成を目指すプレッシャーを自分で与える。)
会話をする
「上司と部下」「同僚同士」「友達や家族」と、シチュエーションはなんでもよいです。
自分が喋っているうちに、考えが整理されて「気づき」を得ることがあります。
また、話し相手から、自分が喋った内容への「気づき」を教えてもらうことができます。
会話も自己研鑽できる場の一つなんですね。
おわりに
多少、内容を飛ばし飛ばしですが、伊藤羊一さんの「1行書くだけ日記」を御紹介してきました。
とにかく、重要なのは「気づき→振り返り→行動」です!
そして、日記という言語化・アウトプットは、思考の整理に役に立つ、ということです!
本記事で紹介しきれなかった箇所は、多々ありますので、ご興味を持たれた方は、ぜひご一読ください!
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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