日本神話において、イザナギ神とともに国と神を産んだ母神・イザナミ神。
そのイザナミ神は、火の神様を産んだ際に火傷を負われて亡くなってしまいます。
イザナミ神の亡骸は、「出雲の国と伯耆の国の堺・比婆山」に葬られたと古事記にあります。
その「比婆山」は、現在の「母塚山(はつかさん)」である、と南部町で言い伝えられています。
2022年11月8日(火)、実際に母塚山に行ってみましたので、ご紹介いたします。
「母塚山(はつかやま)」について
公式サイト | 南部町HP:https://www.town.nanbu.tottori.jp/akaiiwa/3/4/ |
住所 | 鳥取県南部町福成 |
ジャンル | ハイキング・展望台 |
入山料 | 無料 |
営業時間 | なし |
休日 | なし |
アクセス | JR山陰本線「米子」駅から車で25分程度 |
駐車場 | 5台程度あり(無料・展望台のみ) |
トイレ | なし |
母塚山の風景
2022年11月8日(火)、自家用車にて母塚山へ。
山頂まで自動車で行ける、ということで一気に車で駆け上がることに。
道路標識
米子市-南部町を結ぶ道路を走ると、「母塚山」と「ふるさと交流センター」の道標があります。
この目印があるところから、山に入っていきます。
ふるさと交流センター
母塚山の山麓には、「ふるさと交流センター」があります。
母塚山の山頂に通じる自動車道は、この施設前から伸びる道しかありません。
母塚山まで住所でナビをセットする場合、この施設をセットするといいかと思います。
(鳥取県南部町福成1452-1)
ふるさと交流センターの前の道路脇には、母塚山の看板があります。
山頂への道
道路は、1車線の幅しかありません。
避難帯は各所にあるので、対向車が来た場合はゆずり合いましょう。
取材日は平日の昼時でしたが、対向車と1台すれ違いました。
その時、避難帯まで坂道をバックしましたが緊張しますね。
山頂の展望台兼駐車場
約2kmの山道を走ると、開けた場所に出ました。
山頂の展望台兼駐車場です。大きな観音様が目印です。
駐車スペースを示す白線はありません。
「母神の眠る山」とかすれた文字の標識が。
左に伸びている矢印は、文字が読めませんが縦走の山への道が記されていたのかな?
山頂の景色
展望台からの景色は、絶景。
まずは、大山(だいせん)が山頂から広々とした山麓まで見渡せます。
取材日には雲がかかっていましたが、9月19日・3月22日頃にはここでダイヤモンド大山も観ることができます。
(大山の山頂の後ろに昇る朝日が重なって、大山が輝いて見える光景のこと)
大山の左手に見える高い山(↓下の写真中央)は孝霊山。
古の孝霊天皇が訪れたことがあるという説がある山です。
大山の右手に見える山々の麓には、大国主命(おおくにぬしのみこと)の復活伝説の地である赤猪岩神社をが鎮座しています。
ちょっとここからは遠くて神社の建物は見えませんけどね。
↓赤猪岩神社の紹介記事はコチラ
母塚山観音像
展望台の唯一の構築物である「母塚山観音」像。
平成24年(2012年)国立音楽院から寄贈された高さ11mの観音様です。
山火事の原因になるので、ろうそく・線香は供えないようにしましょう。
大山方面に慈愛のほほえみを向けてたたずんでおられます。
展望台2
展望台兼駐車場から、少し離れたところに、もう1つの展望台があるので行ってみましょう。
こちらの展望台への道の起点には、母塚山の伝説が紹介されています。
展望台まで150m歩きます。
なだらかな山道で歩きやすいです。
ただし、悪天候時は足がぬかるみそう。
この東屋が、展望台その2です。
東屋からは、北方面……すなわち日本海・米子市・境港市・島根半島が見渡せます。
大山方面も見えますが、木立ちで視界が開けません。ちょっと残念。
展望台その2から、その先へ延びる道がありますが、なにも案内や表示が無いので、本取材では進まないことにします。
おわりに
鳥取県南部町の「母塚山」をご紹介しました。
イザナミ神を葬った山、ということでしたが、陵墓や碑などはなく、あるのは観音像だけでした。
(大正時代までは山頂に社があったそうです。今は山麓の福田正八幡宮に合祀)
イザナミ神が葬られたと言えば、島根県安来市の比婆山久米神社もそう。
こちらは比婆山の山頂(奥の宮)にイザナミ神の陵が祀られていました。
……どちらにイザナミ神が眠っているか、という話は無粋ですよね。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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