今回、ご紹介する書籍はこちら!
タイトル | 働き方1.9
君も好きなことだけして生きていける |
著者 | ヒロシ(芸人、ソロキャンプYouTuber) |
出版社 | 講談社 |
初版発行年月日 | 2018年12月4日 |
本書の著者は、「ヒロシです。。。」から始まる自虐ネタで2004年に大ブレイクした芸人さんです。
そして、芸人であると同時に、趣味のソロキャンプ(1人で行うキャンプ)の様子を撮影した動画を配信するYoutuberでもあります。
大ブレイク後、著者の得手ではないTVのバラエティ番組での仕事に苦痛を覚え、「一発屋」と言われるも自分の本心である「手ごたえがつかめるライブな仕事」を求め、TVの仕事を辞退。
大手芸能事務所もやめ、自分の好きなこと・自分ができることに専念していくうちに、ソロキャンプを扱った動画がバズり(ヒットし)、Youtuberとして生活できるようになりました。
そんな、ヒロシさんが自らの体験を踏まえ、「これからの働き方」を提案してくれるのが本書です。
本記事では、その内容の一端について紹介させていただきます。
「ゼネラリスト」になれない人は、「スペシャリスト」を目指そう
「ゼネラリスト」とは、広範囲にわたる知識や経験を持ち、いかなる場面にも柔軟に対応できる、オールラウンダーな人のことです。
いわゆる「サラリーマン」や「公務員(自衛隊や消防士を除く)」といった方々に求められているものだと思います。
ヒロシさんが飛び込んだ「芸能界」でも、「ゼネラリスト」な人がテレビなどでは求められていたそうです。
「お笑い」という芸だけでなく、バラエティ番組でのリアクション能力や司会などの仕切り力。
それに、先輩・後輩との付き合いなどのコミュニケーション能力……
ヒロシさんは、そうした能力が不得意で、また「なんとかしよう」と無理をしないことにしました。
自分で、「ゼネラリストにはなれない」と判断したのです。
ゼネラリストになれなければ、どうするか?
それは、「スペシャリスト」になればよいのです!
「スペシャリスト」と言えば、さぞすごい人のように聞こえますが、要は「好きな一芸を磨いて生きていこう」ということです。
ブログやSNS、Youtubeといった自己発信の手段が増えた現代、誰しもが好きな大衆性=メジャーでなくても、専門性=マニアに刺さる一芸があれば、それで食っていける!というのです。
また、「一般的なゼネラリスト」も、ゼネラリストとして働きながら、なにか一芸を磨く必要があると言います。
効率化が求められている今、普遍的なサラリーマンのような「一般的なゼネラリスト」が淘汰される可能性があります。
淘汰されてから「自分の好きなこと、武器になること」を探すより、ゼネラリストとして働けているうちに、「自分の武器」を成長させておくことで、自分のサバイバビリティーを高めることができます。
「ヒロシさんは、芸能人だったから言えること」と思ってしまいますが、企業が社員の副業を公に認めだしている御時世です。
この「副業」を持つこと=「一芸」を磨くこと、なのでしょう。
たくさんのタネをまいて、出た芽を育てていこう
とはいえ、「自分の一芸」をすぐに思いつくことは難しいかと思います。
仕事や家族サービスに忙しい毎日で、「自分の好きなこと」でさえ見失っていることもあるでしょう。
著者も、「芸人としてメジャーに働き続けるのは難しい。ソロキャンプで一旗揚げよう」と、すぐに思いついたわけではありません。
飲食店の経営、バンドの結成、株投資に挑戦し、地下アイドルの育成まで考えたと言います。
興味を持ったものに、(よく考えながら)手を出し、自分の武器に成長するもののタネをいろいろ蒔いたのです。
結果、ソロキャンプの動画配信が人気を集めたのは、そのタネの中の1つだったのです。
まくタネは、「好きなこと・やりたいこと」であることが重要です。
「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉はありますが、「苦労は必ず報われる」わけではありません。
「無理してやる」ことはありません。
芸人の世界では、「芸人は売れたいなら借金くらいしろ」という言葉があるそうです。
自分で退路を断ち、奮起するための手段だとか。
著者は、そうした「不退転の決意」も不要と言います。
自分を追い込まないよう、周りに公言しない「有言実行」ならぬ「無言実行」をオススメするくらいです。
(副業などを)誰にも言わず、こっそりと育てていく。
自分の中のハードルを下げて、何事にも挑戦しやすい心構えをつくっていくのも重要なのです。
2番煎じでも気にせず、完璧を求めず、粗削りでも走り出すことが大事。
自分で設定した「決めつけ」や「ルール」は不要。
そうして、好きなことに気楽に取り組んでいけば、数多く蒔いたタネが花を咲かせる確率は高くなっていくでしょう。
好きなことを極めよう
好きなことを仕事にし始めたとして、順調に収益化できるとしても、それなりの時間と手間がかかります。
最初は、徒労感を感じることもあるでしょう。
しかし、ここで「好きなこと」を仕事にしたことが生きてきます。
目先のお金より「好きなことをやっている」を優先し、挫折することなく取り組んでいきましょう。
好きなことで仕事をする場合、メインターゲット(お客様)は自分と同じことにハマっている人や興味がある人がよいでしょう。
インターネットで発信することで(筆者の場合はYoutube)、ニッチな市場に名乗り出ていきましょう。
その市場で「専門家」や「発信者」と認識されていけば、収益化が進むことでしょう。
この「好きなことで仕事をする」道は、いろいろな資格を手あたり次第取っていくより、好きなことに取り組んだ経験や身についたスキル・知恵の方が役に立ちます。
(資格取得が好きな場合は除きます)
「ひとり」「ソロ活」で仕事をする機動力を生かそう
「好きなことを仕事にする」のは、まずは「ひとり=ソロ活」がオススメ。
自分のペースで仕事ができるし、決断が早く下せます。
大きい組織だと、判断や実行までのプロセスに時間がかかり、機動的に動けません。(いわゆる「決裁」や現場と上層部の意志疎通など)
サラリーマンとして働いている方も、所属している企業・機関に縛られない、外の世界で「自分が決定権をもつ自分のテリトリー」が、「好きなこと」を追求することでつくることができます。
「丸裸のただの個人」として勝負できるよう、やりたい事を見つけ、たくさんタネをまき、育てて発信していきましょう!
おわりに
ヒロシ・著「働き方1.9」をご紹介してきました。
この本のタイトルですが、本書の中で「従来の雇用者と被雇用者の働き方が『働き方1.0』ならば、好きなことを追求して個人が輝く働き方は、『働き方2.0』だ」という主旨の文章があります。
タイトルが「働き方1.9」なのは、「『働き方1.9』までは紹介します。読者個人に適応させた形でアップデートしてね」ということでしょう。
今年(2022年)、勤めていた会社から戦力外通知を受けたブログ主も、働き方2.0を模索していきます!
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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