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タイトル | 片づけで金運&幸運をつかむ!座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋 |
著者 | 伊藤勇司(空間心理カウンセラー・日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー) |
出版社 | WAVE出版 |
初版発行年月日 | 2017年11月25日 |
本書は、夫に内緒の借金を抱えた汚部屋に住む女性が、自宅で座敷わらしと貧乏神に出会い、片づけメソッドを学んで実践する架空のストーリーと、筆者の解説を織り交ぜて展開される1冊です。
本ブログ記事では、その内容について紹介させていただきます。
本書のメインストーリー
本記事冒頭で少し紹介しましたが、本書のメインストーリーを紹介させていただきます。
アパレルショップ勤務の既婚女性・ユカ。
甲斐性なしで稼ぎの悪い夫・ヒロキに愛想をつかし、自立を夢見て女性起業家を目指し、ありとあらゆるセミナーに参加するなどするが、それ以外の具体的な行動を起こせず、セミナー参加費で作った借金450万円を抱えて煩悶する日々を送ることになります。
悩みと焦りでグチャグチャになった頭の中と同じように、自宅の中もグチャグチャになり、「もう、この際、世界一不幸になってやる!」と半ば自暴自棄に。
そんな暮らしの中で、ひょんなことから自宅の中に、座敷わらしと貧乏神が3週間居つくことになり、この3週間で、ユカはグチャグチャになった汚部屋と頭の中を整理し、不幸生活に終止符を打てるのか?
……というのが、メインストーリーのさわりです。
結末はハッピーエンドですが、その大団円に至るまでに紹介されるメソッドについて、次項から紹介させていただきます。
「貧乏神が取りつく部屋」とは
「座敷わらしを呼ぶ幸せな部屋」の条件を知る前に、「貧乏神が取りつく不幸せな部屋」の条件を見ていきましょう。
幸せ・不幸せは相対的なもの。
まずは、「なにが不幸せを呼ぶのか」を認識して損はありません。
さて、「貧乏神が取りつく部屋の条件」とは、下記のとおり3つあります。
視覚的に不幸を感じやすい状態を維持する
「視覚から不幸を感じ取る」とは、例えば「家が汚い。不快」といったことや、「部屋が散らかっている。イライラする」といったことです。
その「視覚から不幸を感じる」ことが、日々連続すると、意識はその「不幸な状態が普通」と認識するようになります。
いくら、家の外で「幸せになる良いこと」をインプットしてきても、家に変えると「やっぱり自分は不幸だ」と認識を上書きしてしまうのです。
嗅覚的に不幸を感じやすい状態を維持する
これは、前記の「視覚」を「嗅覚・匂い」に置き換わったものです。
例えば、「家が臭い」「部屋からヘンな匂いがする」といったもの。
人間は、「嗅覚で感じる情報は限りなく正しいものである」と本能的に認識すると言います。
そのため、不快な匂いがあると、瞬間的に悪いイメージを連想してしまいます。
その悪いイメージが恒常的に続くと……これも、日々の生活を「不幸が普通」というベクトルに脳が向いてしまうのです。
人とのかかわりが薄くなる環境を維持する
人間は、自分の殻に閉じこもってしまうと、どうしてもネガティブな想像を働かせてしまいます。
そのため、家に引きこもるなどして、人との関りが薄くなる環境を維持すると、生きること・人と関わることに否定的な観念が強くなってしまいます。
これは、「幸せな生活」とは言えそうにありませんね。
貧乏神を呼び寄せる「ビンボー思考」とは
さて、貧乏神が取りつく部屋の条件の次は、その原因となる「ビンボー思考」について紹介します。
ビンボー思考の原則
結論から述べると、「心と現実の状態に矛盾を作る」と不幸を呼び寄せてしまいます。
言い換えると、「常に心がストレスを受ける状態を作ること」が不幸を呼ぶのです。
ストレスの害悪は、説明の必要がないぐらいに周知の事実ですね。
ビンボー思考のポイント:自分が得することを考える
自分が得をする方に思考のフォーカスを当て続けると、独りよがりの発想に陥りやすいものです。
相手の得も考えられるような度量があれば、結果的に得ができるかもしれませんし、徳を積むことができるでしょう。
自分と相手が共存する幸せの循環を生み出せるのは、「自分だけの得を考えること」ではありません。
ビンボー思考のポイント:常に正しい決断をする
「正しい決断をしよう」と考えてする決断は、いわば「正しい・悪い」の2択ギャンブルです。
「正しくない決断をしないように」と気張り続けると、心は窮屈になっていきます。
そして、その決断が正しかったどうかは「全て結果」が決めます。
そのため、最初は「正しい判断をした」と思っていても、「結果的に悪い決断をした」と後悔することも多々できてきます。
そのため、「正しいか、正しくないか」の判断軸よりも、「自分がしたいか、したくないか」を判断軸にするのもよいのではないでしょうか。
ビンボー思考のポイント:理屈で考えて行動する
「理屈」というのは、往々にして「過去の自分の狭い価値観での判断」なことがあります。
日本語には、「理動」という言葉はなく、あるのは「感動」という言葉です。
人間は、「感動で動く生きもの」なのではないでしょうか。
「素直に感じて動く習慣」というのも大事だということです。
福を呼び込む「座敷わらし思考」とは
幸せの基本は、「相思相愛」です。
コミュニケーションや感情のやり取りは、「双方向」が大事。
前述したビンボー思考は、一方向なものでした。
では、幸せを呼ぶ「座敷わらし思考」について、見ていきましょう。
本音を大切にする
ビンボー思考の原則「心と現実の状態に矛盾を作る」の逆ですね。
人間関係の中で「すべて本音を出す!」というのは難しく、建前も重要です。
しかし、自分に嘘をつかない生き方をすることができれば、少なくとも「本音を隠して生きる生きづらさ」はありません。
生き方にせよ、部屋のインテリア・整理状況にせよ、自分の本音が表現されているかを確認してみてはどうでしょうか。
一貫した自己表現をする
世の中には、たくさんの情報があふれています。
その情報を集める行動「インプット」は大事ですが、そればかりでは、なにもおこりません。
今が不幸せで、幸せを得たいと思うのであれば「アウトプット=主体的に自分で積極的に動いていく」ことも重要です。
そして、その行動には「一貫性があること」も重要です。
行動における判断を友人や家族、知人などの判断を基に行動する、いわゆる他人軸だと一貫性がない行動に陥りがちです。
しっかり自分でモノゴトを判断し、一貫性を持ちましょう。
「座敷わらしが喜ぶ部屋」とは
少し、片づけのテクニック的なこともご紹介します。
「座敷わらしが喜ぶ部屋」とは、3つのポイントがあります。
玄関を整える
「幸せは玄関からやってくるイメージ」をもって、玄関を整えましょう。
玄関の床は掃き掃除に加え、拭き掃除もオススメ。
家の外から靴にくっついてきた厄を拭きとってあげましょう。
床面積を広げる
部屋内の整理で第一に意識したい事は「床面積を広げる」ことです。
部屋で足の置き場もない状態だと、心も不安定になりやすいそうです。
まずは、床面積を意識して物を床にはおかないように整理しましょう。
窓を美しく磨く
日光は生命を活性化させるエネルギーがあり、そのエネルギーを取り込むのが窓です。
窓をくもりがないように磨き上げましょう。
また、窓には空気の入れ替えを行う、という大事な役目もあります。
結露でカビが生えるなどがないよう、換気もしっかりと行いましょう。
おわりに
伊藤勇司・著「片づけで金運&幸運をつかむ!座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋」をご紹介いたしました。
本書の中で、「部屋は、あなたの心を映す鏡」という言葉が出てきます。
「部屋が片づかない」のは、片づけのテクニック・スキルがないのではなく、「自分の生き方の考えが整っていない」からだと言います。
では、「考え方が整う」とどうなるか、というと、下記のプロセスを経て「部屋も整う」そうです。
1.考え方が整う
2.人生の方向性が整う
3.判断基準が明確になる
4.取捨選択がはっきりする
5.本当に必要なモノしか選ばなくなる
6.自然に部屋が片づく!
「自分の人生の考え方」が整わない場合は、上記のプロセスの逆を行ってもよいでしょう。
ブログ主は、部屋は片づけられていると思うのですが、人生がシャキッと好転している気がしません。
部屋を片づけた後、自分と対話することをしていなかったからかな、と本書を読むことで感じることができました。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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