今回、ご紹介する書籍はこちら!
タイトル | 読むヨガ ポーズをとらなくても心も体も軽くなる! |
著者 | 密山礼巳(ヨガインストラクター) |
出版社 | 小学館 |
初版発行年月日 | 2022年4月10日 |
本書は、副題「ポーズをとらなくても~」のとおり、ヨガのポーズをしなくても心身が軽くなるヨガの教えについて紹介している1冊です。
もともと、「ヨガ」というものは「悟りの境地」をめざすもので、「ポーズをとる」のは、その「悟り」を得るための方法の中の1つというのです。
「ポーズをとる=ヨガ」と思ってた人も多いと思いますが、実際にはそうではないんですね。
「ポーズ」以外のヨガの教えについて、本書から学んでいきましょう。
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
そもそもの「ヨガ」の目的
本ブログ記事の冒頭でも書きましたが、「ヨガはエクソサイズやストレッチの1つ」というわけではありません。
むしろ、ポーズをとるのはヨガの一部分なのです。
言ってみれば、ヨガはスポーツよりも「哲学」なのです。
「心地よく生きていくためにはどうしたらいいか。」
「日々の心の波をいかに穏やかにしていくか。」
それを、追求していくのがヨガです。
ヨガは8ステップ
伝統的なヨガには「八支則」と呼ばれる8つのステップがあります。
簡単に表にしてみました。
段階 | 呼び名 | すること |
第1段階 | ヤマ | 「してはいけないこと」を守る |
第2段階 | ニヤマ | 「すべきこと」をする |
第3段階 | アーサナ | ポーズをとる(いわゆる一般的なイメージのヨガ) |
第4段階 | プラナヤマ | 呼吸法をする |
第5段階 | プラチヤハラ | 五感をコントロールする |
第6段階 | ダラナ | 集中する |
第7段階 | ディヤナ | 瞑想する |
第8段階 | サマディ | 悟りを開く |
それでは、日常生活にも取り入れられる第1段階「ヤマ」や第2段階「ニヤマ」を中心に、紹介していきます。
ヨガの「してはいけないこと」:ヤマ
ヨガの戒律とも言える(?)ヤマ。こちらも表にしてみます。
一見、普通のことに見えますが、どれも日々、守ろうとすると誘惑や障害が多いもの……
心穏やかな生活を手に入れるため、己の戒律としてみてはどうでしょうか。
名称 | 概略 | 内容 |
アヒムサ | 傷つけない。非暴力 | 体・心・言葉のレベルで、自分を含む人・生き物・環境を傷つけない。 |
サッティヤン | ウソをつかない。正直 | 真実でないこと・誠実でないことを話さない。 |
アステヤ | 盗まない、奪わない。不盗 | 人のお金・物品・時間・気持ち・機会を奪わない。 |
ブラフマチャリヤ | 不誠実な態度をとらない。禁欲 | 性に関して、不誠実に接しない。押し付けない。 |
アパリグラハ | 執着しない。不貪 | 「過去への執着」や「未来への不安」といった考えても仕方ないことを手放す。 |
ヨガの「すべきこと」:ニヤマ
前章の「ヤマ」とは逆に、「すべきこと」が掲げられている「ニヤマ」。
こちらも、ヤマと併せて日々の行動に取り込みましょう。
名称 | 概略 | 内容 |
シャウチャ | いつも体外も体内も澄みきっている。清浄 | 自分の行動範囲を清潔にし、暴飲暴食をしない、など |
サントーシャ | 足るを知る。知足 | 今持っている幸せを感じる |
タバス、スヴァディアーヤ | 練習し学び続ける。苦行、読誦 | 日々の暮らしを練習とし、学び続ける |
イシュワラプラニダナ | 気持ちよく生きる。祈念 | 自分で操れないことをただ受け入れる |
「ヤマ」「ニヤマ」を実践するうえで有効な行動テクニック
「ヤマ」「ニヤマ」と言ったヨガの考え方を知っても、行動につなげられなかったり、迷ったりすることがあるでしょう。
本書では、日常生活で、心の波を穏やかにするための行動テクニックが紹介されています。
モヤモヤしたら書く! セルフ・ジャーナリング
「何故だか分からないけど、モヤモヤする……」
「落ち着かなかったり、イライラする……」
そんな心の違和感を整理したい時は、この「セルフ・ジャーナリング」をどうぞ!
【用意するもの】
・ノートなどの白い紙
・筆記用具
・タイマー
【方法】
1.整理したい事を疑問形にして、タイトルとして一番上に書く。
(例:今、何にモヤモヤしているのか?)
2.タイマーを3俯瞰にセットし、スタート。
心に浮かんだことをひたすら書き続ける。
書くことがなくても、「なにも思い浮かばない」と書き続けて手を止めない事。
3.タイマーが鳴ったら書くのをやめる。
ただ書き出すだけでスッキリして終わるのもよし。
書き出した内容を見直し、自分の本音と向き合うのもよし、です。
呼吸を整える(プラナヤマ)
呼吸を整えることで、気持ちや身体を整えましょう。
緊張した時、眠れない時に「4-7-8呼吸法」
1.鼻から息を吸う(4カウント)
2.息を止める(7カウント)
3.口から細く息を吐く(8カウント)
4.1~3を1サイクルとして、4サイクル繰り返す
やる気をアップ「鼻呼吸法(カパラパティ)」
1.鼻から息を吸い、腹を膨らませ、鼻から一瞬で吐き切る
2.「吸う→吐く」を1サイクルとして、10サイクル→深呼吸5回→20サイクル→深呼吸5回→20サイクル→深呼吸5回、を行う。
*.内臓を強めに刺激するので空腹時(食後3時間以降)に行う。
*.生理中、妊娠中、高血圧の方は控える。
「イヤだな」と思ったら逃げていい。「逃げる」
ちょっとした集まりで、人の悪口の話題になったりするような、誰かを傷つけるようなイヤな雰囲気になった場合は……
逃げましょう!
さっと席を立ち、物理的に逃げることも悪くありません。
誰かを傷つけず、自分もウソをつかなくて済む方法の一つです。
ここは耐え時。静かに待とう「じっと待つ」
さきほど「逃げてもいい」と紹介しましたが、逃げにくい雰囲気の場合もありますよね。
そんな時は、「悪い波が来た。静かに待とう」と、自分に心の中で言い聞かせましょう。
人にマウントを取られたとき、体調不良でイライラしているとき……
自分の中で「悪い波が来た!」と俯瞰し、耐えることで冷静にやり過ごしましょう。
ストレス解消には汗&声「出す(デトックス)」
人を傷つけないストレス発散方法として、「汗」か「声」を出しましょう。
運動、お風呂、カラオケ、ヨガのポーズをとる……
衝動買いをする、暴飲暴食をするという「貯める」行動より、「出す」行動の方がオススメです。
おわりに
密山礼巳・著「読むヨガ ポーズをとらなくても心も体も軽くなる!」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
本ブログ記事で紹介した内容の詳細や、ヨガのポーズの紹介も収載されています。
ヨガの教えを本書で触れることができて、勉強になりましたが、なんだか仏教の教えとダブる感じがしました。
ヨガと仏教。同じインド発祥ということもあり、同じような考え方が根底にあるんでしょうか。
そういったことも勉強していきたいと思いました。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
コメント