佐々井です。
島根半島の先に位置する美保関(みほのせき)。
その美保関に鎮座する美保神社。
なんとここは、日本全国3,385社で祀られている「えびす様」の総本営!
その美保神社に、2022年2月22日、小雪が舞い散り寒風吹きすさぶ中、参拝させていただきましたので、ブログで御紹介させていただきます。
美保神社について
この美保関の地で、事代主神(ことしろぬしのかみ)=えびす様が、日本で最初に魚釣りをした、という伝承が残っています。
その縁から、ここ美保神社は「えびす様」を祀っており、「漁業・商業の神社」として崇敬されています。
公式サイト | http://mihojinja.or.jp/ |
住所 | 島根県松江市美保関町美保関608 |
ジャンル | 神社 |
交通手段 | ・自家用車
・JR境線「境港」駅から12km。駅にタクシーあり。 ・JR境線「境港」駅からバスあり。美保関コミュニティバス(境港線から、「宇井渡船場」で美保関線へ乗換。「美保神社入口」で下車。 |
駐車場 | あり |
オススメな人 | ・五穀豊穣、海上安全、子孫繁栄、商売繁盛を祈願したい方
・神社仏閣に興味がある方 |
おすすめポイント | ・立派な社殿への参拝に加え、社の中にいる「幸運の亀の石像」探し
・神社となりにある「青石畳通り」で歴史ある町並みの風情を感じる |
美保神社の御利益・御祭神・御由緒など
御利益
・五穀豊穣
・夫婦和合・安産・子孫繁栄
・海上安全・大漁満足
・商売繁盛
・音楽や学業の向上
御祭神
【主な御祭神は2柱】
・美穂津姫命(みほつひめのみこと)
高天原(天の国)から日本の地に降り立った神様。
日本に降り立った際に、稲穂を携えており、人々に米作を広めたという神様でもあります。
「五穀豊穣、夫婦和合、安産、子孫繁栄、音楽」の神様。
・事代主神(ことしろぬしのかみ)
七福神でおなじみの「えびす様」と同一神。
「海上安全、大漁満足、商売繁盛、音楽、学業」の神様。
御由緒
天平5年(西暦733年・奈良時代)に編纂された「出雲国風土記」に本社の名の記載があり、奈良時代には創建されていたと考えられています。
境内では、奈良時代以前と思われる勾玉の破片や土馬(埴輪の馬バージョン)も出土しており、古墳時代以前から祭祀・信仰の地であったことも、うかがえます。
美保神社の風景
美保関観光案内図
最初に、美保神社で配布されていた「美保関観光案内図」をスキャンしましたので、どうぞ。
この記事で御紹介するのは、左上半分に描いてある「美保神社」と「青石畳通り」です。
スキャナが小型のため、2つに分けてスキャンしたため、中央の文字が切れてて見にくいです。
申し訳ありません・・・。なお、クリックで拡大できます。
まずは駐車場から
2022年2月22日、自家用車で参拝した鳥取県在住のブログ主。
まずは、国道431号線を日本海沿いにひた走り、島根半島に橋で渡って島根県・県道2号線を境水道沿いに走ります。
美保神社の駐車場はどこかなぁ?と車を走らせていると看板が!
目印は、郵便局を越して、すぐのところに駐車場の看板と、右手に駐車場があります。
県道から右手にある駐車場入り口。
駐車場は、思っていたより広い。
島根・鳥取の近隣住民では、「初詣は美保神社」という方も多いので、正月は駐車スペースが足りないのではないかな・・・
・・・すいません。駐車場の写真を撮り忘れていました。
車を止め、周囲を見渡すと、境水道越しに大山(だいせん)の姿も見えます。
・・・うーん。雪が降ってたし、よく見えないですなぁ・・・
神社周辺は、THE・田舎の漁港!・・・かと思いきや、ホテルや旅館の姿も。
参拝客の方が利用されているのかな。
しかし、今は営業していないところもチラホラ。これも時代の趨勢か。
駐車場から徒歩5分もかからずに、美保神社の「二の鳥居」の姿が!
「二の鳥居」に向かって左側には、お土産屋さん兼休憩所が!
しかし、参拝時はお休みされていました。残念。
二の鳥居~一の鳥居、おかげの井戸
さて、二の鳥居をくぐり、一の鳥居のまえにあるのは「廻船御用水」と掲げられた「おかげの井戸」。
その昔、長い干ばつにより美保関にある井戸という井戸が干上がってしまい、困った住民は美保神社で雨ごいを行いました。
雨ごいをしたことにより、御神託がおり、今の「おかげの井戸」の地を掘ってみると水が滾々と湧き出て民衆は難を逃れたといいます。
また、廻船(昔の商船)が航海中に用いる水にも使用されたといいます。
現在は井戸としては使用されていませんが、この故事から今も大切に保存されています。
さて、一の鳥居をくぐって、いざ境内へ!
神門から拝殿へ
一の鳥居をくぐって、まず目を引くのが右手に見える白い建物。
「収蔵庫」といって、神社の倉庫のようです。
中には入れないようですが、1階はガラス越しに中の様子がのぞけます。
次に、左手に見えるのは、美保神社の造営案内。
神社も改修やメンテナンスを繰り返して、次代に継いでいくものなんですね。
ちょっと進んで、また左手に見えるは「手水舎」
ただし、感染症防止の観点から、2022年2月現在は使用が休止されています。
さらに進むと、立派な「神門」が見えてきます。
神門の前まで来ました。
奥に見えるは拝殿です。
拝殿に到着!!
二礼二拍手一礼、で神様に御挨拶・・・
拝殿を左手からグルリと一周
神様に御挨拶を済ませたら、拝殿周りを時計回りにグルリと一周させていただきましょう。
まずは、神門の裏手に位置する「授与所」「祈祷受付」
写真を撮影した時点では、「社務所」かと思っていました(笑)
「社務所」は「神門」をくぐる前の、「神門」に向かって左手にありますよ。
「授与所」の隣にある「神饌所(しんせんじょ)」
神様への日々のお供え物を準備するところ、とのことです。
続いて、「神饌所」の隣に、おみくじを結ぶところと、「御神竹(ごしんちく)」
「御神竹」は、神様から美保神社にもたらされた「籾だね」から生えてきた竹、とのこと。
「御神竹」から振り返ると、「本殿」の姿が!
「本殿」の裏に回ると、小さな社が1つ。
「若宮社(わかみやしゃ)」「今宮社(いまみやしゃ)」「秘社(ひしゃ)」を合祀している、とのこと。
御祭神は、それぞれ「天日方奇日方命(アメヒガタクシヒガタノミコト)」、「太田政清霊(オオタマサキヨノミタマ)」、残りの1柱は神号不詳とのこと。
なお、天日方奇日方命は、事代主神の御子神です。
さらに進み、拝殿に向かって右手まで出てくると、また1つの社が。
「宮御前社」「宮荒神社」「船玉社」「稲荷社」が合祀。
御祭神は、「埴山姫命(ハニヤマヒメノミコト)」「奥津比売命(オキツヒメノミコト)」「土之御祖神(ツチノミオヤノカミ)」「奥津彦神(オキツヒコノカミ)」「天鳥船神(アメノトリフネノカミ)」「倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)」
それぞれ、「土の神様」「竈(食事・調理)の神様」「つ「船の神様」「食物を司る神様」です。
さて、上の写真の右手にチラリと映っていますが、「御霊石」を祀った社が「宮御前社ほか4社」のとなりにあります。
社の中には、丸い石が1つ祀られており、この石を触ると「お腹の子が健康に育つ」といわれ、安産祈願の石とのことです。
「拝殿」「本殿」周りを一周したところで、「神門」をくぐって出ようとしたところ、「神門」の中には奉納物が数多く飾られていました!
なかには、明治時代に奉納されたものも!
永い時代、親しまれ、敬われていたのだなぁ、と実感します。
社内にいる「幸運の亀さんの石像」を見つけよう!!
さて、境内の中に「幸運の亀の石像」があるとのこと。
亀は、えびす様を乗せている縁起の良い生き物!
ブログ主は、幸運にも境内内で発見することができました!
みなさまも、参拝される際は探してあげてくださいね。
美保神社のとなり「青石畳通り」で感じる風情
神社参拝後、二の鳥居のそばには、「青石畳通り」の入り口があります。
古より、神社参拝客や海運業をもてなし、栄えてきた街の名残と情緒を今に伝えています。
これが通りの入り口です。
アニメ「神在月のこども」のキャラクターのパネル像がお出迎え。
かつて町にあった商家などの紹介が各所に!
また、文豪立ちが、この地に残した作品の紹介碑もあります。
大正ロマンが感じられ、かつ今も現役で使用されている建物も!!
ギャラリーもあり、過去だけでなく、今も、この地で文化活動が行われていることを感じます。
マンホールからも、漁業の町を感じますね。
おっと、この「青石畳通り」にも「えびす社」が!
「すぐ隣に美保神社があるのに?」と、少々、謎を感じます。
現代からタイムスリップしたかのような感覚になる「青石畳通り」
美保神社参拝後は、是非こちらにも足を運んでみてください!
駐車場に隣接した弁天様と顕彰碑
さて、美保神社に参拝もしたし、青石畳通りで情緒も感じたし、帰ろっかなぁ・・・・・と駐車場に戻って気づきました。
駐車場の近くにも社があることを。写真をパチリ。
(大灯籠(常夜灯)と橋、そして橋の先に社がちょっと映り込んでいます)
弁天様
写真のとおり、社の名前は「筑紫社・和田津見社」。
観光案内図によると「七福神の1人・弁天様」を祀っているもよう。
御利益は、「音楽,弁舌,財富,知恵,延寿」と多彩の女性の神様ですね。
水に関わる神様のため、湾内で祀られているようですね。
顕彰碑から感じた「当たり前」のありがたさ
さて、弁天様の社の近くに、1つの顕彰碑がありました。
碑を読んでみると、昭和50年に、この地区に水道が通じたことを記念する碑とのこと。
昭和50年と言えば、1975年。
太平洋戦争終結から数えて30年たってから、水道が通水したということです。
都市部に住んでいると「当たり前」のインフラだが、これが「当たり前」になるには先人達の並々ならぬ尽力があったということを、いまさらながら感じた次第です。
おわりに
神様への御挨拶のみならず、この地で御活躍された先人達の働きにも感銘をうける参拝となりました。
閑静かつ、歴史を感じさせる漁業の町に、ドンッと鎮座する美保神社。
その町全体の空気を楽しみに、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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