なんだか体が重い……
気分がすぐれない……
病気になってしまった……
そうした時、今まで食べてきた「食べ物」を見直してみませんか?
食べものには、病気や不調の原因となる「毒」になるものもあるのです。
そして、その「毒」を打ち消してくれる食材を教えてくれるのがコチラ!
タイトル | 若杉友子の毒消し料理 |
著者 | 若杉友子(食養指導者・野草料理研究家) |
出版社 | パルコ出版 |
初版発行年月日 | 2017年3月30日 |
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
本書の内容
本書は、読みやすい構成で「身体によい食事」を紹介してくれます。
まず、身体に「毒」となる食事の内容と、その毒を打ち消す食事の概要について9ページほど説明があります。
そして、毒を打ち消す食材20種と、その食材を使った料理53種が紹介されています。
また、食材の紹介が見開き1ページ、料理レシピも写真を用いた見開き1ページ、とコンパクトに記事にまとめられています。
全体的に文字も大きく、読みやすい1冊になっています。
本書の結論
さて、本書で紹介されている毒・毒消しの食事とは一体何か?
一言で紹介すると、「動物性食品を慎み、野菜を食べよう」ということです。
本書では、肉・卵・牛乳・魚の動物性のものを避け、植物性の薬味料理が勧められています。
また、砂糖や油の使用も避けたほうがよい、としています。
避けたい食材がもたらすデメリットは、心身の不調・病気の元になる、ということです。
どういったプロセスで避けたい食材が「毒」になるかについては、本書を読んで確かめていただきたく思います。
現代人が毎食摂っているであろう、動物性の食材と砂糖。
これをスッパリやめるのは難しいかもしれません。
ですが、意識して摂取を減らし、この毒を打ち消す野菜などを積極的に摂りたいものです。
毒を打ち消す食材リスト
それでは、本書で挙げられている「毒消し」食材を一覧にして紹介させていただきます。
毒消し食材が効果を発揮する「毒」の元となる食材との対比表になります。
毒の元となる食材 | 毒を打ち消す食材 |
肉・卵 | 玉ねぎ、ねぎ類、にら、しょうが、にんにく、きのこ、とうがらし、ジャガイモ、トマト、ピーマン、レタス、りんご、みつば |
魚介 | 大根、しょうが、わさび、青じそ、しその実、みょうが、さんしょう、ごぼう、ふき、せり、海藻、柑橘類、梅干し、酢 |
砂糖 | 梅干し、梅酢、梅干しの黒焼き |
油 | 大根おろし、柑橘類、野草(せり等) |
表を見ると気づくかと思いますが、よくある「つけあわせ」「食べ合わせ」の食材が「毒消し」になるのです。
刺身に対する大根のツマ、肉のステーキに対するカットされたタマネギやジャガイモ、天ぷらに対する大根おろしなどなど。
昔からある「つけあわせ」は、ただ添えられているものではないのです。
「つけあわせ・食べ合わせ」は、先祖から脈々と伝わった素晴らしい智慧の結晶なのです。
野菜・海草だけで腹を満たせるか?
さて、肉や魚、卵や牛乳を使わずに料理ができるでしょうか?
今や、料理の「メイン」は肉や魚介のもの、というイメージがあります。
本書では、肉や魚を用いない53種の料理レシピが紹介されています。
53種のレシピの中には、「ねぎのぬた」や「大根おろしのしょうゆがけ」といった小鉢料理も多く含まれています。
大皿に盛るような料理のレシピは、正直少ないです。
ですが、「メイン」と言われるような料理は本当に必要なのでしょうか。
「一汁一菜」という言葉もあります。
質素な食事でも、よい食材を、よく噛んで食べることで満足を得ることができます。
(「よく噛む」ことは重要です)
今までの「普通」を見直すことで、新たな心身が満足できる食事を見出すこともできるでしょう。
面白いエピソードもあり
本書では、食材やレシピの紹介のほか、著者が実際に見聞きした、食事に関するエピソードも収載されています。
エピソードの1つを紹介させていただくと……
食事に関する啓蒙活動をしていた著者に、漁師の方がやってきて、
「ワシは魚を毎日食べているが病気ひとつしない」
と言われたことがあったそうです。
著者は、「大根をたくさん食べているのではないですか?」と返すと、
漁師は「確かに、ばあさんが家の畑でつくっている大根の料理を毎日食べている」と言い、
食材のつけあわせの効能について説明すると、納得して帰られたそうです。
このほかにも、浮気性の旦那に悩んでいる女性に、しいたけ料理をよく食べさせることで解決させた話など、いろいろ収載されています。
こういった話も添えられていると、楽しく読み進めることができますね。
おわりに
若杉友子・著「若杉友子の毒消し料理」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
ブログ主は、本書を読む前に肉食を控え、菜食を勧める情報にふれており、興味を持っていました。
本書を読んだことで、肉食を完全にやめることは難しくても、菜食を摂ることを増やしていこうと思えました。
野菜・海草の料理を摂ろうにも、どう摂ればいいか分からない……といった方には、本書はお薦めです。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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