(書籍紹介)若杉ばあちゃん医者いらずの食養訓【若杉友子】

書籍紹介

この本は、食べ物に気をつけて健康になろう、という本です。

 

食が心身を養う、という「食養」の考え方が日本にはあります。

ざっくりいうと、日本古来の食生活・食文化を大切にすると健康になる、というもの。

その「食養」をわかりやすく、語りかけるように教えてくれるのが、この1冊です。

 

本記事では、紹介されている62個の教えのうち、ブログ主が特に腑に落ちた8個をご紹介します。

 

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口に極楽、腹地獄

美食・飽食は病氣のもと。

(本書では「気」は「氣」と表記)

本書には、この「口に極楽、腹地獄」という表現が何回も出てきます。

 

肉、油(脂)、加工食品、お酒……

美味しいものが、安く、手軽に食べられる現代。

口=味覚にとって、極楽のような時代です。

しかし……

身体に取り込んだ「食べ物」が、実は「毒」だった、ということも。

腹=身体にとっては地獄です。

医食同源」という言葉があります。

医と食は繋がっています。

好きなものを好きなだけ食べていては、いずれ病んでしまうでしょう。

 

飽食をやめて「一汁一菜」にしよう

腹八分目で医者いらず、腹六分目で医者知らず

 

肉や魚や卵に油をたくさん食べる現代人にとって、飽食はあたりまえ。

いろいろな食品を摂取することで、血液はドロドロ、不健康な人が増えています。

特に、「癌=ガン」という漢字は「病ダレに口が三つ」。食べすぎの病気です。

それに対し、少食や空腹は最高の健康法。

そして、食べるときは、よく噛むこと。

噛むことで、胃腸などの五臓六腑が動き、消化や血流がよくなり、脳が活性化する。

日本人の食事は、お米に味噌汁、野菜の一品で十分なのです。

 

臓「腑」に肉が入ると「腐る」

欧米風の食生活が一般的になって久しい現代日本。

その食生活の中心は「肉」です。

しかし、この「肉食」に警鐘を鳴らすのが本書。

肉食が普及してからガンも一般化した、と言います。

胃や腸などの臓「腑」の中に「肉」が入ると「腐る」という漢字になります。

肉は消化しづらく、臓腑の中に肉が滞留すると、文字どおり腐っていきます。

これが便秘などの不健康につながっていくとか。

また、日本人の腸は、欧米人より平均3mも長いそうで、長い腸は肉食より穀菜食の消化向きです。

米などの穀物と野菜・海藻を組み合わせた菜食を中心にするよう、心がけましょう。

 

医者に金を払うより、味噌屋に払え

発酵食品が健康に良い、ということは広く知られています。

その発酵食品の中でも、優秀なのが「味噌」。

味噌の中の酵母菌が、腸内の善玉菌を増やし、有害物質を体外に排出する手助けをしてくれます。

そして、天然醸造の本物の味噌を使いましょう。

上手に味噌を使っていけば、医者知らず、病院知らずです。

味噌は「身礎(みそ)」。

身体の基礎をつくる食べる薬なのです。

味噌汁にするなどして、上手に生活に取り込みましょう。

 

身土不二(しんどふじ)を大事に

「身土不二」とは、「身=人間の体 と 土=土地 は二つならず」ということ。

もっとかみ砕くと、「体を養うには、自分が住んでいる土地で取れた食べ物を摂ろう」という意味。

さらに言えば、旬なモノ(季節の食べ物)が一番です。

「地産地消」や「国産国消」という言葉が広がっています。

こういった言葉は、なにも最近作られた言葉ではないのです。

文明開化として西洋文化が広まる前にもあった言葉で、同じ意味の言葉が仏教にもあるといいます。

水のあった土地の、季節に合った食べ物を食べる。

自然とともに生きてきた時代で当たり前だったことを、現代も行うことで、人間本来の生き方ができるのではないでしょうか。

 

昔からの「付け合わせ」はバカにできない

焼き魚に、大根おろしを添えたり、”すだち”のような柑橘類を絞る。

煮魚をする際に、しょうがや梅干しを入れる。

昔からある、食べ物の付け合わせというのは、意味がないことではありません。

本書(=食養)の考え方では、物事には「陰」と「陽」があるといいます。

食べ物もしかり。

魚介類や肉・卵・乳製品や塩が「陽性」、精製した穀類や果物や砂糖が「陰性」とされます。

(陰陽どっちつかずの「中庸」というのもあります。該当するのは玄米など)

付け合わせ・食べ合わせは、この陰陽のバランスをとるものなのです。

昔の人たちは、自然と食品の陰陽を調和させていた、ということ。

「おばあさんの知恵袋」のような、昔から伝えられていることを見直してみましょう。

 

「お米」を食べよう

体温が低く、新陳代謝が悪い人が現代は増えています。

冷え性で、手先が年中冷たいことに悩んでいる方もいらっしゃることでしょう。

 

「米はその性温なり」

江戸時代の昔から、お米は体温の元となり、血液を正すと伝えられています。

お米をしっかり食べれば、腹が満ち、力が湧き、免疫力も増します。

「迷う」という字は、「米をはらう」と書きます。

お米を食べない人生の道は、迷い道。お米を食べていきましょう。

しかし、精製した白米や小麦では、こうはいきません。

「白米」という字を並べると「粕=カス」。

白米には、チカラも栄養もありません。

栄養が詰まった胚芽などの糠(=ぬか)が、精米で取り除かれてしまうからです。

お米を食べるには、精米しない「玄米」や、精米しきらない「三分づき米」がオススメです。

 

食=命を大切にして、ぽっくり死のう

人間の体は、食べ物が作っています。

食べる物を大事にする・選ぶということは、自分の生命を大事にすること。

よく選んだ穀物と野菜類を中心の食生活で、腹八分~六分にとどめ、よく噛んで食べましょう。

そうすれば、健康でいられるでしょう。

そして、死ぬまで現役で働いて、逝くときはポックリと死ぬことでしょう。

ピンピンと生きて、長患いせずポックリと逝く

そんな人生はいかがですか。

 

おわりに

著・若杉友子「若杉ばあちゃん医者いらずの食養訓」を簡単ですが、ご紹介いたしました。

 

食べ物を栄養素ではなく、「陰」と「陽」に捉えて健康を考える「食養」という考え方が特徴的です。

肉や砂糖をほぼ否定する考え方のため、人によって「食養」という考えの受け取り方が異なるでしょう。

しかし、健康への1つのアプローチになるとブログ主は感じました。

実際、「お米を玄米にする」ことや「よく噛むこと」などに取り組んでいます。

世に出回る健康に関する情報は多く、振り回されてしまうのは考えものです。

ですが、腑に落ちたことは取り入れていきましょう。自己責任でね。

 

ここまでの御高覧、ありがとうございました!

 

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