鳥取県中・西部の一の宮として名高い湯梨浜町の倭文(しとり)神社。
安産の神社であり、その御祭神の1柱である下照姫命(したてるひめのみこと)にゆかりの史跡などが多く残っています。
2022年12月6日にお参りさせていただいたので、ご紹介いたします。
伯耆一ノ宮倭文神社について(御由緒・御祭神・御利益)
創立年代は不詳ながら、国造り神話の大国主命(おおくにぬしのみこと)の娘・下照姫命が出雲から、この地にたどり着いて住まわれ、終焉を迎えた場所であると伝わっています。
御祭神は、この地に古くから祀られていた建葉槌命(たけはづちのみこと)を主神とし、下照姫命と、下照姫命と同じく大国主命と関係が深い5柱です。
その5柱とは、事代主命(ことしろぬしのみこと)、建御名方命(たけみなかたのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、天稚彦命(あめわかひこのみこと)、味耜高彦根命(じすきたかひこねのみこと)です。
御神徳は、前述のとおり子授け・安産のほか、五穀豊穣・無病息災です。
公式サイト | https://www.sitorijinja.com/ |
住所 | 鳥取県東伯郡湯梨浜町大字宮内754 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR山陰線「松崎」駅から車で約10分 |
駐車場 | 20台あり(無料) |
トイレ | あり(社務所裏) |
一ノ宮倭文神社の風景
2022年12月6日、鳥取県西側から山陰道および国道9号線を車で東進。
国道9号→東郷湖を望みながら県道234号を走り、倭文神社へ。
駐車場
県道234号から倭文神社への道路(幅が1車線分しかない場所アリ)を1km走ると、駐車場があります。
駐車場の表示はありませんが、この道は倭文神社入り口で行き止まりなので、わかりやすいかと思います。
安産岩・夫婦岩
駐車場付近(倭文神社の境内の外)には、安産岩と夫婦岩があります。
↓こちらが「安産岩」。
昔、難産に苦しんだ婦人が倭文神社に何度も願掛けした結果、下照姫命が現れ、その参拝の帰りに無事出産がこの岩で行われたという伝説が残っています。
↓こちらが、「夫婦岩」。
神社入口・社標
道路のつきあたりに、倭文神社の入り口があります。
社標と参拝者への掲示があります。
社標。「国幣小社倭文神社」とあります。
社標の隣には参拝者への禁止事項を告げる掲示があります。
一、車馬を乗り入れること
一、(一文字が読めず)鳥を捕まえること
一、竹木を伐ること
歴史を感じさせる掲示板ですね。
さぁ、坂を上って参拝へ向かいましょう。
鳥居
「鳥居」をくぐる前に一拝。
中門
「鳥居」の近くに「中門」が。
新しめの狛犬さんが1対。
阿形も吽形もマリを片手にしていてかわいいですね。
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参道
「中門」から「拝殿・本殿」まで少々歩きます。
右手に、「伯耆一ノ宮経塚」という御祭神・下照姫命のお墓に通じる道の入り口があります。
まずは、「拝殿」への参拝してから、「経塚」に向かうことにします。
手水舎
参道をさらに進むと、左手に「手水舎」があります。
柄杓で清水をすくって手を浄めるスタイルです。
社務所
「手水舎」の向かいに「社務所」があります。
お守りの授与や祈願の受付はコチラに。
拝殿
さぁ、「拝殿」へ向かいましょう。
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「拝殿」内にて神様に御挨拶。二拝二拍手一拝。
ブログ主の参拝時は、賽銭箱の位置が左手にずれて(?)いました。
大祓(おおはらえ)
倭文神社では、6月末と12月末に「大祓」という神事が行われています。
自分の罪穢れを人形(ひとがた)に移して心身を浄める、というものです。
本殿
「拝殿」にて神様に御挨拶後、「拝殿」の周りを歩かせていただきました。
緑豊かな神域の雰囲気が素敵でした。
↓こちらの写真は、「拝殿」裏の「本殿」の姿です。
伯耆一ノ宮経塚
さて、参道脇から「伯耆一ノ宮経塚」へ向かいます。
この「経塚」は、前述のとおり御祭神・下照姫命のお墓と言い伝えられた地。
平安時代後期には寺院が建立されていたとされ、銅鏡筒などが出土し、国指定史跡となっています。
経塚への道は短いですが、舗装されているところもなく斜面もあります。
足元に注意が必要!
ヒールのような靴は避けた方がよいでしょう。
歩くこと数分。経塚に到着。
この地に眠る女神様に一拝。
宮戸弁天について
倭文神社の近く、東郷湖(=東郷池)のほとりに「宮戸弁天」という小さな神社があります。
倭文神社の御祭神・下照姫命が釣りに親しんだという伝承が残る場所です。
公式サイト | http://www.sidorijinja.com/ |
住所 | 鳥取県東伯郡湯梨浜町大字宮内 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR山陰線「松崎」駅から車で約7分程度 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
この場所は、「倭文神社の七弁天のひとつ」ともいわれていましたが、七弁天で残ったのはこの「宮戸弁天」だけだという話もあります。
宮戸弁天の看板表示
宮戸弁天には、看板や案内表示がありません。
このため、事前に位置を把握しておく必要があります。
↓の写真は、県道234号線を西側から走った時に、宮戸弁天が見えた時のもの。
右側のこんもり木々が集まっている場所が、宮戸弁天です。
駐車場
宮戸弁天は、倭文神社から2km離れているため、歩いていくこともできます。
ただ、倭文神社から向かう途中に坂があるので、車で行く場合は、「宮戸弁天」の向かいの県道に避難帯のようなスペースがあります。
宮戸弁天に参拝
それでは、宮戸弁天に参拝しましょう。
小振りな「鳥居」をくぐります。一拝。
「鳥居」をくぐると、すぐに「本殿」というか「祠」があります。
御祭神・下照姫に、こちらでも御挨拶。二拝二拍手一拝。
祠の隣には、巨石に注連縄がかけられています。
下照姫が、ここに座られていたのかな……と思いを馳せ、一拝。
巨石のたもとには、お供物を捧げる場所(?)も。
宮戸弁天からの風景
宮戸弁天は、東郷池に面しており、対岸が広く見渡せます。
いにしえの神様、この光景を楽しみながら釣り糸を垂らされていたんでしょうね。
おわりに
鳥取県湯梨浜町の「一ノ宮倭文神社」「宮戸弁天」について紹介させていただきました。
鳥取県西部に住まう者として、一度はお参りしようと思っていた神社でした。
律令制に基づいて設置された律令国ごとに、神社本庁で「一ノ宮」が定められています。
この記事を読まれた方も、お住まいの地域の「一ノ宮」にお参りしてみてはどうでしょうか。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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