今回、ご紹介する書籍はこちら!
タイトル | おひとりさまのゆたかな年収200万生活 |
著者 | おづまりこ(漫画家) |
出版社 | KADOKAWA |
初版発行年月日 | 2018年3月16日 |
本書は、タイトルのとおり、東京在住・アラサー独身女性の漫画家の、つつましくも豊かな日常生活がつづられたコミックエッセイです。
年収200万円で生活していることを、「貯金を目指すための自己改革のあゆみ」「ごはんについて」「暮らしについて」「ファッションについて」「日常の潤いについて」の5章編成で紹介してくれます。
大まかにまとめると、家計の各支出項目につき、1カ月の予算を決めて、その範囲で生活し、記録をとって支出の傾向を把握・調整する、というシンプルな話です。
まぁ、それが難しいのですが……。
家計にお悩みの方。その難しさ込みで、一つの実例として本書を読んでみてはどうでしょうか。
著者は、年200万円の生活をつづけながら、貯金体質になったと言います(!!)
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
年収200万円生活への道
大学卒業後、上京して派遣職員として就職した著者。
最初の2年間は、お金をあるだけ使う生活をしていましたが、ある時、友人との会話で「貯金」というフレーズに目覚めます。
この時、月収16~18万円で、年収は約200万円。
まずは支出のレコーディング
さっそく、「貯金体質」に転換すべく、家計の把握から始めます。
1.買い物ではレシートを貰う。
2.1日1ページの手帳に、毎日「お店」「金額」をメモする。
3.日ごと、月ごとの合計を出す。
3か月後、支出が収入をオーバーしていることに、数値的に把握。
今まで見ないフリをしていたところが、見えてくることでスッキリしたといいます。
半年後、お金の使い方が変わってきたと言います。
いわゆる「ムダ使い」にストップがかけられるようになってきたのです。
(お金のレコーディングをするだけで!)
約1年後、支出の傾向から「月12万円」で生活することを志します。
今までの支出のレコーディングから、「支出が少ない月(11万円)+1万円」という考えで、予算を決めました。
予算を決めたおかげで、生活にメリハリができ、コツコツした工夫をする楽しみができたそうです。
月ごとの予算の内訳
本書で著者の例として掲載されている、1月の予算を紹介します。
各予算から余ったお金を貯金に回しています。
家賃 | 63,000円 |
食費(自炊・外食・飲料すべて含む) | 20,000円 |
通信費 | 8,500円 |
光熱費(水道・電気・ガス) | 7,000円 |
ファッション費 | 6,000円 |
エンタメ費 | 5,000円 |
生活用品 | 3,000円 |
交通費 | 3,000円 |
書籍費(趣味) | 3,000円 |
文房具費(趣味) | 1,500円 |
上表の合計予算が、約120,000円となります。
「ゆる節約」のすすめ
著者は、節約を始めたころ、早くたくさんお金を溜めようと無理な節約をしていましたが、失敗したと言います。
ある程度、お金を使わないと、生活が楽しめないのです。
キツキツな生活をして早く貯めるより、ゆるく節約して、ゆっくり貯める方が長続きする!
この「ゆる節約」マインドが成功の秘訣です。
「ゆる節約」ルール
それでは、「ゆる節約」のルールについて紹介していきます。
1.余裕のある予算をたてる(著者の場合は、月12万円)
2.項目ごとの予算はしっかり守る(予算オーバーするものは買わない自制心)
3.少しオーバーしても気にしない(あくまでも「少し」)
4.貯金用の銀行口座を作って「貯まっている感」を感じてモチベーションUP!
「食費」の節約方法
家計の中で大きな割合を占める「食費」。
著者は「月2万円」としましたが、実際のところはどうでしょうか。
ルール1.一人の時は、できるだけおうちで食べる(自炊・内食)
ルール2.外食は人と会う時。飲み会は月2回くらいまで。
ルール3.自炊費1万円・外食費1万円を想定予算とする。
こうすることで、
自炊の機会が増加したことで、野菜・安くヘルシーな食材を使って健康的に。
外食の頻度を減らすことで、前より大切に、楽しめるように。
なにより、食費を見直すと家計のやりくりがしやすくなったのです。
「家計アプリ」の導入でラクラク見直し
「ゆる節約生活」に欠かせない支出のレコーディング。
著者は、最初はレシートから手帳に転記していたそうですが、途中から「家計簿アプリ」を利用することにしました。
(この書籍は2018年発刊の書籍です)
毎日、寝る前に財布からレシートを出し、その人のうちに支出項目を入力。
所要時間は、1日約3分!
すぐに入力できるし、自動で計算されるのが便利。
円グラフや、2年間の比較も自動で表示されるので、支出の変化が把握しやすい、といいことづくめ。
外出先でも見返せるので、買い出し時に予算確認もできます。
ただ、支出の細かい見直しは、家計簿アプリを導入後も「レシート+手帳」で行っています。
細かくチェックするのは、手を動かして紙に書くのが一番いい、と言う著者。
家計簿アプリと併用していくそうです。
おわりに
おづまりこ・著「おひとりさまのゆたかな年収200万生活」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
本ブログ記事で紹介した内容は、本書のほんのさわり部分。
詳細なテクニックやエピソードが、たくさん収載されていますので、家計節約に興味がある方は、本書を実際に手に取っていただければ、と思います。
節約生活というと、超絶なテクニックを用いて、ストイックに続けていくもの……な~んてイメージもあったのですが、本書では、そんな達人技も、悲壮感もありません。
本当に「ゆるゆる節約生活」で、自分の世界を楽しみながら生活されているのが垣間見えます。
「節約して●●万円貯めるぞーっ!!」と怪気炎を上げるのもいいですが、本書のようにソフトタッチに、かつ長続きできる節約・貯金生活もいいと思いますよ。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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