【鳥取県米子市】米子城に登城(登山?)しました!

山陰遊覧記

歴史が好きな佐々井です。

 

2022年2月12日、鳥取県米子市に築城された米子城(跡)に登城してきました。

 

最近、米子市の観光名所として売り出し中の「米子城」!

 

微力ながら、私も鳥取県在住者として、米子城を本記事で、紹介させていただきます。

是非、ご一読ください!

 

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米子城(跡)ってどんなところ?

室町時代に築城された、現在の米子市の中心地に位置する城郭跡。

惜しまれることに、石垣などは往時をしのばせるが、建物は残っていない。

また、復元された施設もないものの、天守閣が築かれた湊山の山頂からの景観は絶景。

公式サイト 市役所HP:https://www.city.yonago.lg.jp/4439.htm

米子市観光協会HP:http://www.yonago-navi.jp/yonago/shitamachi/sightseeing/yonago-castle-trace/

住所 鳥取県米子市久米町
ジャンル 城郭跡
交通手段 ・自家用車

・JR山陰線・伯備線・境線「米子」駅から1.2km。車5分程度。駅にタクシーあり。

駐車場 あり(約40台)
オススメな人 ・城郭に興味がある方

・ハイキングがしたい方

注意ポイント ・武具などの歴史的資料の展示はありません。

・天守閣や櫓などは復元されておらず、ぱっと見ると石垣と高所からの景色だけ、と思われがちです。

 

 

米子城のざっとした歴史

応仁の乱の頃(室町時代) 山名宗之により砦が、現在の米子城がある湊山に築かれる。
西暦1591年(戦国時代末期) 吉川広家により、石垣を備えた白に改修される。
1600年頃(江戸時代初期) 関ヶ原の戦い後、吉川広家に代わり城主となった中村一忠により、現在の形に米子城が完成。
江戸時代 城主が、中村一忠→加藤氏→池田氏→荒尾氏と受け継がれていく。
明治時代初期 米子城の建物は解体され、その資材は風呂屋の薪にされてしまったという。

そのため、現在に姿を残すのは石垣のみとなった。

2006年(平成18年) 米子城跡は国史跡に指定、以後、米子市の観光地として整備が始まり、脚光を浴びつつある。

 

 

いざ登城! まずは駐車場から

2022年2月12日、天候は快晴!

山陰の要地・米子を守護する米子城に、いざ参らん!

 

まずは、周辺の駐車場のなかでも、近年整備された「三の丸駐車場」を利用。

ちなみに、無料です。

 

上から見ると、駐車場の広さがわかりやすいかな。

 

トイレは、工事用の仮設トイレはありましたが、しっかりしたものは駐車場内にありません。

(2022年2月現在、野球場を取り壊し、「三の丸史跡公園」に改修のために工事中なのです。)

駐車場入り口に案内がありますが(下の写真)、山を隔てたところにあります・・・

 

 

城門・・・はないけど、入口から登城開始!

駐車場を出て、左に曲がって進むと、米子城への入り口が!

城門の建物は残っていませんが、お城の入り口という雰囲気は出てますね!

 

城の入り口付近にあった案内板。

マジックで、現在位置から天守(本丸)までのルートが書き込まれています。

市の職員の方がしたのか、誰かが親切心でやったことなのかは分かりません・・・

(これ以後、掲載する写真は、クリックで拡大できますよ)

 

気を取り直して、入口から城の敷地に入ると・・・・・・あれ? あれは城門?

お城の建物は、全て壊されたと聞いたが?

 

 

この城門のような建物、説明の看板を読むと「武家の長屋の門を移築したもの」だそうでした。

正式名「旧小原家長屋門」。

米子市内に現存する、唯一の武家建築だそうです。

 

この長屋門を通り越し、どんどん先へ。

お城の敷地内にテニスコートを発見!

「お城の中でテニスしようぜ!」というパワーワード!?

 

さて、そのテニスコートの横に、人工物を発見!

古い井戸のようです。

 

看板を見ると「御殿御用井戸跡」。

キレイな清水が湧き出るので、場内の用水に使われた井戸だそうです。

 

今もフタがされていないので、厳重に周囲が封鎖されています。

有刺鉄線って、久しぶりに見た気がするよ・・・

 

 

本丸に上る前に「内膳丸」に寄り道

井戸を通過して、いよいよ山頂にある本丸を目指して山道を行きます!

 

山道を登っていくと、分かれ道が。

左に行くと本丸。右に行くと廓(「くるわ」、城の防御施設の一つ)である「内膳丸」行き。

せっかくなので、まずは「内膳丸」から行ってみます。

 

「内膳丸」は、武器庫を兼ねた、本丸の北の守りを担当する施設だったとのこと。

本丸から、少し離れたところに位置します。あの石段の向こうに内膳丸が・・・

 

内膳丸に到着!

今は、休憩所が設けられている、ちょっとした空き地です。

周囲は木立により、下界の景色も見渡すことが難しく、景観目的に立ち寄る場所ではなさそうです。

 

内膳丸の案内板。

エアーガンのBB弾(か?)が命中したと思しき凹みが多数。

あまり感心した行為ではないと思いますね。

 

内膳丸から見た本丸。

さぁ、次は本丸を目指しましょう!

 

本丸を囲う櫓たちの面影・・・?

内膳丸から本丸へ、また山道を進みます。

私は服を着こみ過ぎていたせいか、汗をかいてきました。

 

山道を抜けると、そこは蒼い空と本丸の石垣が!

 

そびえたつ石垣! 攻め上れる気がしない・・・

「切込接(きりこみはぎ)」という工法で積まれたそうです。

もともと、「打込接(うちこみはぎ)」という工法でしたが、幕末に改修されたとのこと。

 

天守閣跡をグルリと囲う、各種の櫓と御門たちの面影・・・・・・

今は案内板しか立っていないのが哀愁を感じさせます。

 

 

 

 

しかし、ここに建物を建てていたんだなぁ、という証も足元に発見!

明らかに人工的なくぼみで、この石に柱を立てていた残滓なのでしょうか。

 

さぁ、ここを登れば、いよいよ天守跡!

 

 

いよいよ本丸に到着! そして絶景が!

本丸・天守閣跡に到着!

天守閣跡には、休憩所が一つあるだけですが、さすが山頂に築かれただけあって眺望がすごい!

 

鳥取県境港市方面。

写真の中央に、こんもりとした小山が見えますが、本ブログで紹介した粟嶋神社がある山です。

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先ほどの写真から少し東側、島根半島の先っちょまで、かすんでますが見ることができます。

 

さらに東に目を転じると、米子市街地。

その先に鳥取県中部までの海岸沿いが遠く、眺めることができます。

 

そして、更に東側には、中国地方最高峰・大山(だいせん)の雄姿が!

うむ。「伯耆富士(ほうきふじ)」と呼ばれるだけあっての雄大さ!!

 

土地勘がない方でも、天守跡にある休憩所で地図が確認できますよ!

 

なお、「名城スタンプ」はお城と別施設に移されたとのこと。

スタンプ集めを楽しみにされている方は要注意。

ここにも不届き者がいるとは・・・・・・残念。

 

さて、絶景も堪能したし、米子城への途上は終了。

下山するとします。

 

 

番外:米子城を縦横に歩く仏様めぐり・八十八か所

「お城の跡地」を堪能するのとは別の楽しみ方が、米子城にはあります。

米子城を「四国八十八か所」に見立てた、「城山大師・八十八か所石仏めぐり」なるものがあります。

 

これは、米子市周辺のお寺を1社=1体のお地蔵様として、米子城内に八十八体祀られています。

これを、順にお参りすると御利益があるうえ、よい運動になります。

 

最初のお地蔵さまは、今回紹介した駐車場からお城の入口に繋がる道で、お城に入らず奥に進んだところにあります。

もし、私が巡ることがありましたら、また記事にさせていただこうかと思っています。

 

 

今(地元では)米子城が熱い!!

2022年2月現在、鳥取県では米子城が推しに推されています。

県内各所では、下の写真のようなポスターなどが貼られ、盛んに広報されています。

 

2022年元旦のNHKの番組で取り上げられたんですね。

これを契機に、鳥取県の観光産業を盛り上げていただきたい!と応援しております。

 

 

まとめ

さて、米子城(跡)はいかがだったでしょうか。

 

(米子市は背の高い建物は少ないので)市内各所から本丸の石垣が見ることができます。

天守閣が残存していれば、さぞ映えたでしょうね。

(下の写真は、国道9号線から米子城を望む。冬季はライトアップもあるよ)

 

お城の詳しい情報が掲載されたパンフレットが、市のホームページにあります。

国史跡 米子城跡/米子市ホームページ
米子城は、山陰で最初に築かれた近世初期の城郭です。江戸時代に発布された「一国一城令」の下、例外として存続を許された「支城」のなかで、四層五重の天守閣をそなえたものは全国でも稀です。米子城の歴史や現在の米子城跡の様子などを紹介します。

紹介しきれていない点もありますので、是非みなさまも登城されてみては!

 

ここまでの御高覧、ありがとうございました!

 

 

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