今回、ご紹介する書籍はこちら!
タイトル | 日帰り登山のススメ あした、山へ行こう! |
著者 | 鈴木みき(イラストレーター) |
出版社 | 講談社 |
初版発行年月日 | 2016年5月13日 |
本書は、2010年9月に刊行された「あした、山へ行こう!日帰り「山女子」のすすめ」を改題、文庫化したものです。
「山登り」に魅せられた著者が、いちばん手軽にできる登山『日帰り登山』について、必要な道具やスケジューリングなどについて教えてくれる1冊です。
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
山、登ってみませんか?
24歳の頃にカナダで1年間を過ごし、その時から山に魅せられた著者は、さまざまの山登りを体験。
山小屋でのアルバイトを経て、今では「登山系イラストレーター」と呼ばれる著者。
そんな著者の周囲では、よくこういった声が聞こえるそうです。
「山に行きたいんだけど、どうしたらいいか分からない」
「山登りって楽しそう、私にも行けるかな?」
著者の結論から紹介すると、
「日帰り登山なら、家にあるもので間に合わせられる」
「運動音痴でも登山は大丈夫。著者自身、帰宅部だった」
です。
まぁ、登山にまつわるハードルは、もっといろいろあるようで……
「いつ、山に登りに行ったらいいのか分からない」
「どこの山に行けばいい?」
「一緒に行く人が見つけられない」
そんな声にこたえるのが、本書となります。
日帰り登山の準備編
日帰り登山の準備として、本書で「着るもの」「靴」「ザック」について判断条件が紹介されています。
着るもの
ベースレイヤー(肌に直接触れるウェア)で、山に適している服の素材は「綿」以外。
綿は、一度濡れると、山中ではほぼ乾きません。
濡れた衣服を着ていると、体温が奪われて疲労がたまっていきます。危険!
「ナイロン」や「ポリエステル」をベースに、上から「綿」を重ねることも可能です。
下着も乾きやすいものがベターです。
ボトムスは、ストレッチ性が重要。
ジーンズや綿のズボンは、濡れると乾きにくくてストレッチ性がなく、足も上がりにくいです。
「ジーンズしか持ってない!」という方は、それでもOK!
ただ、山で動きにくい、ということです。
次は、アウターですが、まずはカッパ!
山の天気は変わりやすく、レインウェアは重要。
上下で別れているレインスーツが基本で、ちょっと寒いときに羽織るなど、要とは多様。
ただし、透湿性のないビニール素材はNG!
汗が抜けず、内側を濡らしてしまいます。
あとは、帽子・山用サングラス、
寒いときは手袋・ストール・アームウォーマー・レッグウォーマー、
といったところでしょうか。
靴
とりあえず、スニーカーでOK!
登山靴を買う際は、種類が多いので「日帰り登山に行く際の靴を」というように購入目的を店員さんに伝えましょう。
店員さんも、商品の提案がしやすくなるそうです。
ザック
日帰りの荷物なら、15~20リットルの大きさのザックでOK!
お泊り登山を見据えるなら30リットル前後のものを。
容量の他は、かたっぱしから背負ってみてフィーリングのいいものを。
日帰り登山の山選び編
山についての誤解:「山開き」とは
「山開き」とは、一般に登りやす時期の到来を告げる言葉であり、山小屋や周辺の交通が本格的に営業を開始する時期になります。
しかし、「山開き」はある程度の目安で、山は一年中登れます。
山についての誤解:「登山届」とは
「登山届」は、入山許可ではなく、万が一事故や遭難にあった時に迅速に救助活動をするために、「入山した」ことを届け出すことです。
登山口や山小屋の登山届ポストで提出できます。
警察署やお役所で手続きが必要なわけではありません。
四季の登山のタイミングについて
日本には、春・夏・秋・冬の四季がありますが、(山によりますが)一年中登ることができます。
四季のいつ登っても、その季節ごとの良い面があります。
山に一緒に行く人を見つけよう
山に誰と行くか?
それが問題です。
家族? パートナー?
共に成し遂げる感を味わえる登山は、絆が深まるので近しい人と楽しめれば素晴らしいことです。
しかし、「なんでも言い合える距離」がゆえに、登山を楽しめないと悪い結果を招くことにも……
(登山中に体力的につらいのにイジられる、など)
そういった意味で、家族やパートナーに不安がある方は、登山経験者の知り合いや「休日が同じ周期の友人」がオススメ。
登山ツアーという、グループ登山も悪くありません。
ガイド本を選ぶ
登山を選ぶ際に参考にするガイド本も選び方があります。
著者のオススメは、「自宅から登山口までのアクセスがわかりやすいもの」です。
公共交通での移動手段や所要時間が記載してあると、スケジュールが立てやすくなります。
また、乗り物を降りてから登山口までの道の説明があると、登山当日に助かります。
御残口の看板は小さいことが多く、またそこまでの道しるべがないことがほとんど。
バスを利用する場合は、本数が少ないことがあるので、往路・復路ともに必ず調べておきましょう。
なお、著者のオススメのスケジュールは、15時までに下山するスケジュールをくむこと。
「著者との約束!」とまで書かれています。
登山に持っていくもの
前章で紹介した「靴」「レインウェア」「ザック」を揃えましょう。
次に「パッキング」をしましょう。荷造りのことです。
入れるモノは、登山地図や登山雑誌にある装備リストを参考にしましょう。
(本書でも、著者の基本装備が収載されています)
著者の最重要アイテムとして、「ヘッドライト」「おやつ」「登山地図」の3つが紹介されています。
おわりに
鈴木みき・著「日帰り登山のススメ あした、山へ行こう!」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
本ブログ記事で紹介した内容以外にも、オススメの山などの登山情報が盛りだくさんです。
嗚呼、さっそく登山がしてみたい……。そう思えてくる1冊です。
著者曰く、「登山したいんですけどね~」という言葉は、「スッキリしたいんですけどね~」と聞こえるそう。
山を登るのは、最終的に自分一人の力でもあります。
一歩、一歩、自分と向き合いながら目的地を目指す。「瞑想」に似てますね。
目的地に着くことができれば、達成感も得られます。
そして、同行してくれた友人やパートナー達がいれば、喜びを共有することもできます。
日頃のモヤモヤ・ユラユラしたもの、山を登ってスッキリさせましょう。
うん。ブログ主も山登りがしたくなったな。今宵、家族会議だ!
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
コメント