(書籍紹介)うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる【相田みつを】

書籍紹介

今回、ご紹介する書籍はこちら!

タイトル うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる
著者 相田みつを(書家・詩人)
出版社 ダイヤモンド社
初版発行年月日 2011年7月7日

 

書家にて詩人の、相田みつを先生。

「にんげんだもの」で有名かと思います。

 

本書では、その相田みつを先生の24編の詩が収録されています。

1991年に永眠された先生ですが、残された詩を収録したものとなります。

本書の「はじめに」にあたる挨拶文は、1990年にインタビュー収録時のものを書き起こされたもので、初発(再録ではない)だそうです。

シンプルかつストレートなメッセージ性、そして独特な字体が魅力の先生の書と詩。

「少し疲れたな」と感じた時に、すっと手に取って目にしたい書と詩。

本記事では、その中の数編をご紹介いたします。

どの書・詩も、感じ入るものがあります。

ぜひ、本書を手に取って、「相田みつをからのメッセージ」を受け取ってみてはいかがでしょうか。

 

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「わけ合えば」

 

うばい合えば 足らぬ

わけ合えば あまる

 

みつを

 

昨今、「SDGs」だ「循環型社会」だと言われていますが……

相田みつを先生は、今から20年以上前(本ブログ記事の記述は2022年)に言っておられたのです。

いや、似た説話は、仏教やキリスト教にあるので、紀元前から言われていることではありますが……

それをはっきり認識して、発信していくことは、素晴らしいことだと思います。

それに、世界規模の話だけでなく、個人的な行動に落とし込める話でもあります。

「欲望」は国家や大企業だけでなく、個々の人間にも、どっぷり存在するものです。

心を「欲望」に振り回されるような人間にはなりたくありません。

 

「時」

 

 

アノネ

時は金なり

なんていうけれどね

 

時は いのち だよ

 

「いま」という

この時は

自分の一生の中の

一しゅんだから

 

みつを

 

タイムイズマネー、よく聞く言葉ですよね。

しかし、タイムは、「金」ではなく、「生命」だというのです。

金と生命、どちらが大事かは、言うまでもありません。

よくよく考えると、その通りですよね。

「いのち」を保って生きている瞬間の「今」は、「いのち」そのものなんですね。

 

「傍観者」

 

傍観者

 

うん

そうだよ

そうだよ

そうだとも

くちだけ

うごかしている

傍観者に

なにがわかる

 

みつを

 

やるせなさ、というか、静かな憤りを感じる詩です。

本書に収載されている「M君へ」という詩でも、「具体的に動くことの大切さ」が説かれています。

批判や評価、意見することは簡単ですよね。

実際に「動く」「実行する」ことの大切さと大変さが伝わってくる気がします。

このような文章を書いているブログ主も、「傍観者」なのでしょうか。

私も「動く者」でありたい、と思いました。

 

おわりに

相田みつを・著「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」をご紹介してきました。

 

本記事では、詩の文章をPC入力に入力するかたちで3編、紹介させていただきましたが……

あの独特の書体を用いた「書」としてもご紹介したかったのですが、写真を撮ってアップすることはできませんし、ブログ主の文章力では表現できませんでした。

そこは実際に、この本を手に取ってご覧いただきたい、と思います。

ここまでの御高覧、ありがとうございました!

 

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