こんにちは。タロットカード占いに興味を持ちだした佐々井と申します。
今回、ご紹介する書籍はこちら!
タイトル | いちばんやさしいタロットの教科書 |
著者 | ルナ・マリア(神秘分野研究家) |
出版社 | ナツメ社 |
初版発行年月日 | 2016年12月10日 |
「タロットカード占いって、どうやってするものなの?」
この疑問に答えてくれるのが、本書です。
タロットカードの種類、手に入れ方、占いのいくつかのやり方、カードの大まかな意味。
この1冊(+カードデッキを別購入)で、タロットカード占いを始められます!
本書をオススメしたい方はこちら。
それでは、本書についてご紹介していきます。
本書の収録内容
まずは、本書に収録されている情報をざっとご紹介します。
・そもそもタロットカードとは?
・タロットカードの入手方法と種類
・タロットカードの基本要素(大アルカナと小アルカナ、正位置と逆位置)
・タロットカード1枚1枚の意味するところ(カードから受け取るイメージ)
・占いの準備(カードデッキとの付き合い方、シャッフルの方法)
・占い方法1:ワンカード・オラクル
・占い方法2:ツーカード・オラクル
・占い方法3:スリーカード・オラクル
・占い方法4:ムーンフェイス・スプレッド
・占い方法5:八芒星スプレッド
・占い方法6:21スプレッド
・リーディングのポイント(占い結果の読み取り方)
タロットカードの意味・メインイメージ
本書で紹介されているタロットカードの1枚ごとの意味(メインイメージ)を表にまとめさせていただきました。
占いに使用されるタロットデッキは多種多様なので、同じカードでも絵柄も様々。
いざ、占う時に受け取るインスピレーションもデッキによって変わってきます。
また、まったく同じカードでも、占うテーマによって、まったく違う印象を感じたりします。
そうしたときは、下の表のような「普遍的なカードのイメージ」ではなく、そのインスピレーションをもとに占い結果を読み取っていく(「リーディング」といいます)のがよいでしょう。
このことについては、詳しくは後述します。
大アルカナ(22枚)
「タロットカード」ということで、よくイメージされるのがこの22枚の「大アルカナ」ですね。
漫画やゲームで登場する「タロットカード」は、この22枚が用いられるのをよく見かけます。
カードNo. | カード名称 | メインイメージ |
0 | 愚者 | 0からのスタート/無鉄砲/直観力/大胆/自由奔放/可能性/冒険/旅 |
1 | 魔術師 | チャンス/才能/発端/創造性/理解力/コミュニケーション力/学問/まやかし |
2 | 女教皇 | 普遍的/精神の高さ/バランス/神聖/純潔/無意識の英知/潔癖/秘められた真実 |
3 | 女帝 | 生命力/女性性/美しさ/豊穣/繁栄/生産性/母性/結婚/妊娠と出産/浪費/独断/依存 |
4 | 皇帝 | 威厳/権力/責任感/支配/リーダー/指導者/鉄壁の守り/勇ましい/勇気/独立心/父性/勢力/安定/社会性/闘争心 |
5 | 法王 | 秩序/道徳/モラル/誠実さ/教育/しきたり/社会性/許容/寛大さ/慈悲/組織の強固さ |
6 | 恋人 | ひらめき/ハーモニー/選択/相思相愛/恋人同士/魅力/誘惑/娯楽/SEX/ロマンス/情熱/不安定 |
7 | 戦車 | 作戦/勇気ある行動/勝利/服従/克服/征服/強い意志/前身/独りよがり/事故 |
8 | 力 | 熟練/訓練/和解/長い間のチャレンジ/根気/上手に手なずける/持続力/誠意/活力/愛 |
9 | 隠者 | 洞察力/分別/内省的/思慮深さ/研究心/哲学的/絶対的な知識/賢明な導き手/達成感/隠遁生活 |
10 | 運命の輪 | 回転/周期/増加/再生/新しい展開/大きな変化/チャンス到来/成功と富/結果と原因/避けられない事態 |
11 | 正義 | 公正/ルール/モラル/裁きと忠告/正しさ/均衡/釣り合い/互角/無駄の排除/合理的 |
12 | 吊るされた男 | 忍耐/試練/後退/損失/屈服/妨害/動けない/無力/自己犠牲 |
13 | 死神 | 死と再生/突然の変化/終わりと始まり/破壊と創造/転換/ターニングポイント/移転/転機/交替 |
14 | 節制 | 節度/調整/対立を抑える/中庸/リベラル/統合/控え目/忍耐強さ/ゆっくりとした変化/穏健 |
15 | 悪魔 | 誘惑/欲望/強すぎる願望/欲張り/影/恐怖/欺瞞/悪事/暴力/ネガティブ/刺激的なこと |
16 | 塔 | 危険/事故/障害/破滅/破産/損失/不意の災害/墜落/思い上がり/衝撃 |
17 | 星 | 希望/夢/無限/才能/名声/魅力/輝き/奇跡/直感/チャンス/健康/浄化 |
18 | 月 | 迷い/動揺/不安/変動/情緒/イマジネーション/夜/裏と表/ごまかし/偽り/長引く状況/隠れた滴/未知からくる恐れ |
19 | 太陽 | 生命/みなぎる力/若さ/達成/獲得/快活/容認/無邪気/子ども/結婚/守護/資産/エネルギー/バイタリティ |
20 | 審判 | 裁き/気付き/発見/復活/勝利/解放/救済/覚醒/精神的な目覚め/変容/くつがえせない結論 |
21 | 世界 | 完成/達成/実現/到達/一致/充足/大団円/完璧/最高潮/確実な成功/移動や旅行 |
小アルカナ(56枚)
「小アルカナ」は、4種類のアイテム(ワンド=木の棒・杖、ペンタクル=金貨、ソード=剣、カップ=器・杯)が各14枚で構成されています。
占いのやり方によっては、この「小アルカナ」のカード群を使わないこともあるとのことですが、こちらも簡単にイメージを表にして紹介いたします。
ワンド
カードNo. | メインイメージ |
エース | なにか新しいことが始まる予感に満ちている |
2 | 力はあるが、それだけの義務や責任も課せられる |
3 | 成果は現れつつあるが、まだまださまざまなプロセスが待っている |
4 | ゆったりと暖かい雰囲気で、休息を楽しむゆとりがある |
5 | 試練の兆しがあるが、自らの手で戦うことで力を得られる |
6 | 遅からず、どこからか朗報がもたらされる兆しがある |
7 | あまり余裕はないが、なんとか自分の立場を守り切ることができる |
8 | 思いもかけない変化や偶然によって物事が急速に動き出す |
9 | 結論を急がず、毅然とした態度で現状維持を心がけたいとき |
10 | 荷が重すぎて、自分の手には余る可能性がある |
ペイジ | 決してスタートは早くないが、熱意を持続するエネルギーを持っている |
ナイト | 行動的で血気盛んだが、しばしば落ち着かない面がある |
クイーン | チャーミングで愛情深く、周囲を明るくする華やかさを持っている |
キング | 何事にも意欲的・情熱的だが、怒り出すと手がつけられなくなる |
ペンタクル
カードNo. | メインイメージ |
エース | 確かな手ごたえを感じられる。新たな成功への道筋が見えてくる |
2 | 絶妙なバランス感覚で、臨機応変に物事をこなしていく |
3 | 失敗を恐れず、しかし着実に実践的なスキルを身につけていく |
4 | 経済的な基盤を固め、生活水準の向上と維持を目指す |
5 | 周辺状況の変化により、生活水準が低下する懸念がある |
6 | 求める者と与える者の双方が充足感を得る、相互関係 |
7 | 状況を値踏みして、不満な感情が押し寄せてくる |
8 | じっくりと時間をかけて、長い目で物事を見ることの大切さ |
9 | 才能が認められ、ステップアップのチャンスが与えられる |
10 | 努力が実り、目標の達成や完成までこぎつけられる可能性 |
ペイジ | じっくりと時間をかけて有効な手段を模索する、信用性がある |
ナイト | 責任感があり、用意周到かつ迅速に行動することができる |
クイーン | 地に足の着いた考え方をしながらも、しなやかな柔軟性がある |
キング | 十分な知恵と財力を持ち、ますます繁栄する可能性を秘めている |
ソード
カードNo. | メインイメージ |
エース | 新しいものが生み出される兆しがあるが、そこには試練も伴うだろう |
2 | 公正な判断をすることで、一時の休息と進むべき道が与えらえる |
3 | どんなに願っても、どうしても避けて通れない悲しい出来事がある |
4 | 回復や復活のために、一時的な休養の時間が必要となる |
5 | 争いより相手をやり込め、優位に立つことばかり考えている |
6 | 想定外の展開でも成り行きを見守り、流れに身を任せるのが無難 |
7 | 出来心から、ささいな不正に手を染めてしまう可能性がある |
8 | 一時的に束縛される事態にはなっても、今はまだ動くべきではない |
9 | 大きな悲しみに襲われ、どうすることもできない絶望的な気持ちになる |
10 | 最悪の状況に見舞われる可能性をはらむが、そこで終わるわけではない |
ペイジ | 頭が良く駆け引き上手。味方にすれば心強く、敵に回すと手ごわい存在 |
ナイト | 素早い行動で次々と目標を達成していくが、多少マイペースなところも |
クイーン | 優しさと厳格さ、思慮深さがあり、発する言葉は人の心に響く |
キング | 明晰な思考と手段を選ばない冷徹さで、物事を有利に運べる |
カップ
カードNo. | メインイメージ |
エース | 素直で澄んだ気持ちでいれば、願うものが舞い込むだろう |
2 | 心が通じ合い、相互の間に深い共感と交流が生まれる |
3 | 緊張感はあるが、平和で穏やかな状態を獲得できる兆し |
4 | ごく身近にある、本当に大切なものに気づいていない |
5 | 残念な展開が待ち受けていそうだが、全てを失ったわけではない |
6 | 自らの原点に立ち返ることで、これから進むべき道が見えてくる |
7 | 現実を直視せず、見たいものだけを見ようとしている |
8 | 現状に区切りをつけ、次なるステップに踏み出すべき時期の到来 |
9 | 才能が認められ、ステップアップのチャンスが与えられる |
10 | 満たされた条件、環境の中で大切なものを育んでいける充足感 |
ペイジ | 勤勉でヒラメキに満ちているが、空想家で現実離れしている面も |
ナイト | スマートな振る舞いで、自然と周囲を味方につけてしまう引きの強さがある |
クイーン | 慈悲深く心に豊かな潤いをたたえ、繊細で鋭い美的感覚がある |
キング | 人当たりが良く社交的でおおらかだが、熱しやすく冷めやすい面も |
大まかな占い手順
1.占いの場を整える
カードが痛まないよう、机やテーブルにマットやクロスを敷きましょう。
集中しやすいよう、お香を焚くことやお気に入りの小物を並べるのもいいかもしれません。
2.カードをシャッフルする
タロットカードを机に広げ、手で混ぜるようにします。そして1つにまとめ、トランプのようによく切ってください。(=この一連を「シャッフル」といいます)
占いに集中できるよう、シャッフルしながら、心を静かに、呼吸を整えましょう。
3.占う方法(スプレッド)に従い、カードを並べて占う
タロットカードを用いた占いは、カードの展開方法(=スプレッド)が、いろいろあります。
1番簡単なのは、占いたい問いに対する「答え」として、シャッフルしたタロットカードを1枚引く「ワンカード・オラクル」。
「今日の運勢は?」という風に、1問1答式でタロットカード占いを使ってみましょう。
また、引いたカードが「なにを示しているのか」を読み取る(=リーディング)とともに、記録しておきましょう。
さきほどの例「今日の運勢は?」の答えとして引いたカードが、結果的に何を示していたかを振り返ることで、リーディングの力を向上させていくことができるでしょう。
4.カードをソーティング(並べ直す)して、しまう
占いを終えたら、タロットカードを順番通りに並べ直し、大切に保管しましょう。
順番は、「大アルカナ」の0~21番、「小アルカナ」のワンドのエース~キング、ペンタクルのエース~キング、ソードのエース~キング、カップのエース~キングになるかと思います。
大アルカナの並べ方については、0番の愚者をどこにするか諸説があるようですが、本書では一番最初に持ってくる説を採用されています。
また、使用するデッキによっては、「大アルカナ」の「力」と「正義」が前後することもあるようです。
リーディングのポイント
前述のとおり、占いで引いたカードからのメッセージを読み取ることを「リーディング」といいます。
本書では、「リーディング」についても分かりやすく指南してくれています。
その内容を、ざっとご紹介していきます。
1.インスピレーションを得るには?
リーディングの力=インスピレーションを得られるようになるには、どうしたらよいのか?
まずは、繰り返し「占い」を行って経験を積んでいきましょう。
少しずつでも、自分なりのカードの解釈ができるようになります。
カードの大まかなイメージについて、本記事の前項の表のように紹介されているものは多々ありますが、占う人やテーマ、場面で意味は変わっていくそうです。
マニュアルのように、「このカードはこの意味だから、絶対こうなる!」というものはありません。
2.絶対的な「ポジティブ」なカード、「ネガティブ」なカードはない
例えば、大アルカナの「太陽」が出たら、占い結果が「ポジティブなモノ」とは限りません。
また、大アルカナの「死神」が出たら、すべて「ネガティブな結果」なのかはわかりません。
占う際の「テーマ」と、実際に「カードを引いた時の印象」によって、「太陽」であれ「死神」であれ、その意味合いは変わってきます。
まずは、インスピレーションを大切に。
そして、経験をもとにした自分の解釈も照らし合わせていきましょう。
経験を積むには、前項でも紹介したとおり、占いで出たカードを記録し、時間をおいて「振り返る形」で見直すのも有効な手です。
3.「正位置」と「逆位置」
タロットカードを引いたときに、上下が正しいか(正位置)、ひっくり返っているか(逆位置)も、占いにおいて意味を持たせる人もいます。
カードが「逆位置」の場合は、そのカードの「メインイメージが逆転する」という見方や、「メインイメージの意味合いが弱まる」という見方があるなど、さまざまな解釈もあるそうです。
占う人によっては、カードの正位置や逆位置は関係なく、リーディングを行うこともあります。
本書では、「意見は分かれるところだが、著者は『正逆の位置にも意味がある』と考えている」とのことです。
また、「正逆を考える、考えないのどちらの立場でリーディングするのは、あなた次第」ともしています。
4.カードのリーディングに行き詰まったときの突破方法
占いを繰り返していくうちに、「リーディングのむつかしさ」という壁にぶつかるそうです。
例えば、「質問に無関係に見えるカードが現れる。読み取り様がない」というように。
そんな時は、どうしたら壁を超えることができるのでしょう?
著者が紹介する方法、その1:想像力をカードからふくらませる
リーディングを行う上で、本書にあるようなカードのメインイメージとともに、カードの絵柄からもインスピレーションを受けることができます。
具体的には、描かれた人物の表情や持ち物、バックの風景などなど。
そのインスピレーションが、「都合の良い想像」だと感じても、その「発想・思い」を大事にしてください。
そこから得られる、カードからのメッセージがあります。
著者が紹介する方法、その2:明確な答えを求めすぎない
最初から、カードの絵柄を見て、ズバリ明確な答えをえようとすると、なかなかうまくいかないこともあります。
そうした際は、「なんとなくいいかも」「気をつけた方がよさそう」といった漠然とした印象を「答え」としておく、のもよいでしょう。
そして、振り返りも行い、リーディング力を向上させていきましょう。
5.タロットカード占いをする時のルール
・同じ質問を短時間に繰り返すのはタブーです。
「期待外れの答えが出たから、もう一度」では、せっかく出た答えの意味がありません。
一度出た答え・カードからのメッセージを生かすようにしましょう。
また、同じ質問は、1週間以上の間をおいて行えばよい、と著者は言います。
・質問の内容は具体的に、明確にしましょう。
漠然とし過ぎた質問は、カードも答えを明確に伝えられません。
質問の幅を、できるだけ絞るようにしましょう。
(例.×私に出会いはありますか?
○来月1日の合コンで私と恋人となる人と出会えますか?)
・自分のタロットカードを信頼しましょう。
答えが思い通りでなかったり、漠然としていて理解できない時も焦ったりしないように。
6.自分以外のゲストを占う時に気をつけること
・タロットカードに触れるのは自分だけにしましょう。
・占いからのメッセージをどう受け取る・判断するかはゲスト次第。
現れたカードのプラス面・マイナス面の両方を説明しましょう。
また、ゲストが前向きに行動できる余地を残しましょう。
ものごとの最終的な判断・断定を占いをする側がしないように。
・ゲストの幸せを願う気持ちが大切です。
「占ってあげる」という姿勢ではなく、「相手の幸せを願い、自分も占いを勉強させていただく」という気持ちで行いましょう。
おわりに
ルナ・マリアさん著「いちばんやさしいタロットの教科書」について、ご紹介してきました。
いかがだったでしょうか。
「占いなんて信じないよ!偶然の産物だよ!」という方もいらっしゃると思います。
ただ、人類が歴史を刻みだしたと同時に、占術も生まれ、今に伝わっています。
これは、1つの文化という見方もできるのではないでしょうか。
タロットカードに興味をお持ちの方には、カードの選び方から占い方まで、丁寧に解説された本書を手に取ってみてはどうか、と思いました。
なお、本書には「タロットカードデッキ」は付属しておりませんので、別途購入が必要です。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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