京都は鞍馬山に鎮座する貴船神社。
その分霊を祀る神社の1つが、鳥取県米子市にあります。
それが、貴布禰神社。「きふね神社」と読みます。
2023年3月7日(火)にお参りさせていただいたので、ご紹介いたします。
貴布禰神社について(御由緒・御祭神)
御由緒
創立年代不詳ながら、鎌倉時代初期から開拓が始まった周辺地域(現在の米子市車尾・皆生・上福原・中島)の氏神様として、祀られていた「鞍敷神社」がありました。
その鞍敷神社は、江戸時代に日野川の氾濫に遭って社殿が流されてしまいました。
その後、再建される際に、京都・鞍馬山の貴船神社の分霊を招いて、現在の「貴布禰神社」と改められました。
(この再建時、近隣の天神社も合祀されました)
そして現在でも、米子市車尾・皆生・上福原・中島の総鎮守として鎮座しています。
また、鳥取県最古の狛犬(天明4年=1784年建立)が境内にたたずんでいます。
御祭神
・闇龗神(くらおかみのかみ・京都の貴船神社でも祀られている神様)
・高龗神(たかおかみのかみ・同上)
・船玉神(ふなたまのかみ・同上)
・誉田別命(ほんだわけのみこと)
・宇賀魂神(うかのみたまのかみ)
・天照皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)
・道真公(みちざねこう)
・大歳神(おおとしのかみ)
・大己貴命(おおなむちのみこと)
以上、9柱の神様。
位置などの情報
公式サイト | なし |
住所 | 鳥取県米子市車尾2丁目26-20 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR山陰線「東山公園」駅から徒歩で約15分 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
貴布禰神社の風景
2023年3月7日(火)、春の陽気がまぶしい中、徒歩にて貴布禰神社を目指します。
駐車場
参拝者用の駐車場は、特に見当たりませんでした。
隣接している施設・ドラッグストアや梅翁寺には駐車場があるのですが……
鳥居
神社の入口は、民家に挟まれていますが、神社の看板があるので見つけやすいです。
「鳥居」を一拝して、くぐらせていただきます。
参道
「鳥居」をくぐると、すっきりと整えられた参道が「随神門」に通じています。
「随神門」の前は、大きく開けた空間になっています。
手水舎
「随神門」をくぐる前に、「手水舎」にて身を浄めることに。
2023年3月現在、柄杓は感染症対策のため使用されておらず、センサー感知式の自動流水で、身を浄めましょう。
画僧・嗒然(とうぜん)の絵馬
幕末の画僧・嗒然の描いた絵馬「朝比奈三郎、曽我五郎の草摺を曳く」が、この貴布禰神社に納まれています。
そのことを示す案内板が、「手水舎」脇に立てられています。
通常時は、絵馬の実物を拝見することはできないようです。
絵曽我物語」の一場面をカラーで描かれた、この絵馬は、米子市の指定有形文化財になっています。
脇参道の鳥居
「随神門」前の広場には、境内横から入れる「鳥居」がありました。
この神社は、入口が2つあるんですね。
随神門
それでは、「随神門」をくぐり、「拝殿」を目指します。
「随神門」をくぐった先には、奉納された絵画が掲げられていました。
令和4年の干支イラストは、漫画家:犬飼ビーノさん(下の写真左)
令和5年の干支イラストとは、画家/絵本作家:玉井詞さん(下の写真右)
では、いざ「拝殿」へ。
江戸後期から神域を守る狛犬たち
「拝殿」前には、狛犬さんが5対座っています。
それぞれの写真と、奉納された時代を紹介します。
昭和 | ||
平成 | ||
大正 | ||
江戸 | ||
平成 |
一見、風雨にさらされ、頭部が削れている狛犬(上から3列目)が最古のものかと思いきや、そうではなかったのに驚き!
そして、その最古の狛犬(上から4列目)は、しっかりと屋根で守られていました。
拝殿
狛犬さんに守られた参道を通り、「拝殿」で神様に御挨拶。
二拝二拍手一拝。
賽銭箱の隣には、小さな祠が。
大黒様、お稲荷様、龍、シーサーが祀られていました。カワイイ……
本殿・弊殿
「拝殿」裏の、「弊殿」「本殿」も外から拝見。
「本殿」の脇には、「おみくじ結び処」もありました。
おみくじを結ぶ場所を示していただけるのは助かりますが、おみくじはドコで引くのかな……
(ブログ主は参拝時、社務所を見つけられませんでした)
遥拝所
貴布禰神社の「拝殿・弊殿・本殿」の周囲には、3つの神社の遥拝所が備えられています。
美保神社遥拝所(本殿裏)。
伊勢神宮遥拝所(拝殿脇・拝殿に向かって右側)。
太宰府天満宮遥拝所(拝殿脇・拝殿に向かって左手前)。
おわりに
鳥取県米子市の「貴布禰神社」について紹介させていただきました。
縦に長い境内は、とても整備されており、参拝することで、気持ちをリフレッシュできます。
ただ、駐車場がないため、自動車でのアクセスがしにくいのが惜しいな、と感じました。
(歴史ある集落の中に、古くから建立されている神社であるので、駐車場うんぬんは「無いものねだり」な感想ですね)
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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