「ちょっと山を歩いて、冷涼な滝でのんびりしたいなぁ」
9月末と言うのに、夏のように暑い日。
山陰地方について検索していると、ちょうど滝を見つけました!
島根県安来市の中国山地・鷹入山に位置する「鷹入の滝」。
江戸時代初期、村人がこの滝の近くで昼寝をしていると、夢に女神が現れて「この滝に住みたいので、鳥取県の大山から引っ越してくる」とお告げを受けたものであるとか。
2022年9月29日、実際に「鷹入の滝(たかいりのたき)」を見にいってきましたので、ご紹介します。
「鷹入の滝」とは
島根県安来市・鷹入山の中腹にある滝。
滝を水源とする川も沿った参道は、奇岩・巨岩が連なり、鬱蒼とした杉林に囲まれた景勝地。
男滝と女滝の2つの滝を擁し、環境省および島根県の名水百選に認定されいます。
徳川幕府が開かれた頃、鷹入山で昼寝をしていた村人の夢で鳥取県・大山は日野郡黒坂の滝の女神が現れ、「黒坂の水源に田が作られたため、居心地が悪くなった。朝は黒坂にいるが、昼から鷹入山の滝に棲むようにしたい」と告げたといいます。
その後、村人はお告げのとおり、黒坂の滝神社から神様をお迎えし、鷹入の滝に御宮を作り祀ったと言います。
公式サイト | 鳥取県HP:https://www.pref.shimane.lg.jp/infra/nature/shizen/shimane/minnadetukuru/takairinotaki.html |
住所 | 島根県安来市伯太町上小竹 |
ジャンル | 景勝地・滝 |
アクセス | JR「安来」駅から車で約35分程度 |
駐車場 | 10台程度あり(無料) |
トイレ | 2カ所あり(滝への山道入り口と、男滝の山道途中。ただし山道途中はオススメしない) |
「鷹入(たかいり)の滝」の風景
9月末と言うのに暑い夏日の朝。
朝日を浴びながら車を走らせ「鷹入の滝」へ。
目的地に近づくほど、道は細く1車線分になることも。ご注意ください。
駐車場
「鷹入の滝入口」の看板付近に駐車場があります。
白線は引かれていませんが、なるべく寄せて駐車。
滝の入り口
車から降りると、すぐに滝の入り口が。
長い年月を感じさせる杉林がお出迎え。
休憩所とトイレ
滝への入り口付近には、休憩所とトイレが整備されています。
トイレは、滝に着くまでにもう1カ所ありますが、ここのトイレを利用することをおすすめします。
滝守り僧都
滝への入り口付近にある、もう1つの建物である朱塗りの瓦が葺かれた小屋は「滝守り僧都」。
平安時代に設けられた、鳥獣おどしの音を出すからくりを内蔵した建物だったもよう。
今では、そのからくりも朽ちて、建屋だけが残っています。
さぁ、山道を登っていきましょう!
抗岩(はむかいいわ)
山道を登って、第一の名所は「抗岩」。
山道の脇を流れる川の流れに、はむかうように岩がそそり立っています。
取材日は、木立なども生い茂っており、写真を撮影したものの分かりにくいかも……
門滝
第二の名所は「門滝」。
山道に入って、最初の滝です。
天の岩戸
「門滝」を過ぎ、巨岩が転がる山道を登ると「天の岩戸」が道の脇に。
巨岩が折り重なっているさまが、日本神話に登場する「天の岩戸」のようだと名付けられた……のかな。
小滝
次の名所は「小滝」。
左右の濃い緑の中、岩に沿って、とうとうと水が流れている様が清らかです。
男滝と女滝の分かれ道
「小滝」を横目に山道をさらに登ると、少し開けた場所に出ます。
そして、道が二手に分かれています。
「男滝」と「女滝」とあります。
本記事では、まずは「男滝」に向かうことにします。
距離は書かれていませんが、300m未満ぐらいかと。
(男滝コース)山道のトイレ
男滝コースに足を踏み入れ、マイナスイオン充満の山道を歩きます。
山道の途中、道のわきに箱状の建物が。
ドアが外れた和式トイレが1つ納められています。
(男滝コース)東屋と第三の滝
汗をかきつつ男滝コースの山道を登り続けると、「東屋(休憩場所)」と、「第三の滝」が目に入ってきます。
雄々しい「第三の滝」。
「東屋」のイスの上には、コンテナボックスがあり、中にはノートと、記念スタンプが入っています。
あれ? スタンプの絵は、滝の女神さまじゃなくて仙人のじいさん?
(男滝コース)ほほえみの像
山道から見て、「第三の滝」を挟んだ対岸に「ほほえみの像」が微笑んでいます。
その「ほほえみの像」、今では苔むして周りと同化しているよう……
(下の写真中央、杉の大木の根元にたたずんでおられます)
(男滝コース)第二の滝
「第三の滝」のすぐ上には「第二の滝」が。
こちらも美しい滝ですが、第一の滝である「男滝」が、すぐ上に位置しています!
あと、もう少し頑張りましょう。
(男滝コース)鷹入の滝
ついに到着しました。鷹入の滝!
10mあまりの高さから流れ落ちる清水が清々しい。
滝つぼ。下に降りて水に触れることができます。
空気中に豊富な水分が舞い散っているためか、朽ちつつある碑。
滝付近にある木製のベンチも苔むし、かわいいキノコが生えていました。
この「鷹入の滝(男滝)」を訪れた際、ビデオでも撮影したので、Youtubeにアップしました。
よろしければ、こちらもご覧ください。
さて、山道を下って「女滝」に向かうことにしましょう。
男滝と女滝の分かれ道に戻って、女滝へ
さて、道の分岐点まで戻って、いざ「女滝」へ!
しかし、900mか。距離があるな……
(女滝コース)山道
女滝コースですが、距離は長いのですが、特に名所の案内はありません。
ただただ、900mの山道を歩いていきます。
最初は道幅も広く、歩きやすい坂道なのですが、先を進むと雑草が背丈ほどに生い茂っていたり……
倒木があったり……
小川を飛び越えたり、と結構大変。
(女滝コース)女滝
900m歩いた先に、見えました「女滝」!
下の写真の左側には、小さな祠があります。
岩陰になって撮影できていませんが、女神さまを祀った祠なのでしょう。合掌。
「女滝」は、勢いよくほとばしる「男滝」と違って岩を伝って、なめらかに落ちていく滝。
滝つぼまでは歩いていけません。
「女滝」で涼んだ後、下山することにします。
「男滝・女滝」の両方を観ると約2km程度の山道を歩いたことになりました。
たっぷりと汗をかいたプチ登山でした。
おわりに
島根県安来市の「鷹入の滝」をご紹介いたしました。
現地の案内板や島根県のHPでは、「男滝」コースが紹介されていますが、訪れた際は「女滝」も是非、観ていただきたいです。
ただ、滝に通じる山道は、ゆるやかな道とは言えず、また全体的に足元がすべりやすいため、体力と運動のできる服・靴が必要です。
また、山深い地域なので、冬季に訪れるのはお薦めできません。
最後に、滝・川に沿って歩くため、道中にカエルやヘビが出ます。
「ウワッ!」と驚いて、道を踏み外さないように注意してください!
(ブログ主は、訪れた際に野生のシカも見ました。野生動物に御注意)
ここまでの御高覧、ありがとうございました。
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