日本神話における絶世の美神・コノハナサクヤヒメ。
鳥取県日南町の聖滝は、その女神が結婚式を挙げた場所として伝わっています。

さて、コノハナサクヤヒメには姉の女神がいました。
「磐長姫=イワナガヒメ」といい、鳥取県日南町の聖滝にほど近い「菅沢神社」に祀られています。
このたび、菅沢神社にお参りできたので、ご紹介していきます。
菅沢神社について(御由緒・御祭神・位置情報など)
御由緒・御祭神
創立年代は不詳。
大正6年(1917年)に近隣3社と合併合祀して、現在に至ります。
御祭神は下記のとおり。
・大山祇(おおやまつみのかみ=イワナガヒメとコノハナサクヤヒメの父)
・金山彦(かなやまひこのかみ=鉱山・鉱物の神)
・磐長姫(いわながひめ)
・活津彦根(いくつひこね)
・稚武彦(わかたけひこ=古代日本の皇族)
位置などの情報
公式サイト | なし |
住所 | 鳥取県伯耆町菅沢770 |
ジャンル | 神社 |
アクセス | JR西日本・伯備線「生山」駅から自動車で約15分 |
駐車場 | なし |
トイレ | あり |
菅沢神社の風景
2025年5月10日(土)、晴れ。
イワナガヒメの妹神の結婚式場であった聖滝渓流の帰りに参拝へ。
駐車場
菅沢神社に、駐車場はありません。
鳥居前の車道(国道180号)に、避難帯のような空間があるので、そこを利用しました。
一の鳥居
車を停め、まずは「一の鳥居」を一礼してくぐります。
社号碑や神額がなく、事前知識がないと神社の名前もわかりそうにありません。
一の鳥居から続く、細い橋を通って境内へ。
二の鳥居・三の鳥居
橋を渡り終えると、二の鳥居・三の鳥居が。
いずれの鳥居も神額が掲げられていません。
もしかして、合祀した神社から移設してきたもなのかなぁ……と妄想してみたり。
鳥居前には、狛犬さんが2対。
いずれも、型は崩れ、苔がむし……、永い月日を感じさせます。
二の鳥居前 | |
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三の鳥居前 | |
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鳥居横:つくばいと祠
二の鳥居・三の鳥居の横には、つくばいと祠もあります。
つくばいは、水道が通っており、パイプの根元の水栓を開けば水が出る……のかな。
祠のような人工物もありましたが、中に鎮座するはずのご神体が無い……?
詳細は不明です。
御随門
三の鳥居を抜けて、参道の階段を上がります。
まずは、御随門をくぐりましょう。
ここからは日南町の環境保全区域である森林に入っていきます。
拝殿
御随門を抜けて、拝殿へ。
写真がうまく撮れていませんが、拝殿前も狛犬さんが1対。
拝殿向かって左側の狛犬さんは、大木に隠れていました。コンニチワ
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拝殿に到着。
山々の神々に御挨拶。二拝二拍手一拝。
幣殿・本殿
神様に御挨拶のあとは、拝殿周りを拝見。
まずは、幣殿と拝殿。
次は……と思いましたが、他に建物などはなし。
お焚き上げや「とんどさん」であろう焦げ跡と、祭祀用と思われる広場があるのみでした。
トイレ・プール・公園
拝殿での参拝を終え、二の鳥居まで降りていきます。
さて、神社の左右に空間が広がっているので、そちらも散策。
まずは、立派なトイレがあります。
そのトイレの奥には、プール!
日南町運営のプールのようですが、今も使われているのかな。
プールには、ちゃんと更衣室も設けられていました。
広い公園も付帯していました。
おわりに
鳥取県日南町の「菅沢神社」について紹介させていただきました。
さて、菅沢神社に祀られているイワナガヒメのお話を最後にご紹介します。
日本神話によると、イワナガヒメは、コノハナサクヤヒメと一緒に、同じ男神に嫁いだといいます。
しかし、男神は、美しいコノハナサクヤヒメと一緒に暮らしましたが、容姿が好みでないイワナガヒメは実家に送り返したそうです。
イワナガヒメは岩石をつかさり、頑強・永遠を象徴する神様。
男神とコノハナサクヤヒメの子孫である人間は、男神がイワナガヒメを娶らなかった影響で、本来の寿命から短命になってしまった、と言います。
菅沢神社は、ひっそりと山村に祀られている神社、という印象でした。
聖滝と菅沢神社に、縁のある神様・コノハナサクヤヒメとイワナガヒメ。
これからも、ひっそりと、しっかりと、祀られていくのでしょう。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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