現状に対する不満、未来に対する不安、過去に対する後悔……
そうした悩みにとらわれ、振り回される時があります。
時には、ブログ主のように”うつ”になる場合も。
「悩むことは誰にでもある。でも、とらわれ過ぎないことが大事」
そう優しく語りかけてくれ、諭してくれる1冊がこちら。
タイトル | 心配しなさんな。悩みはいつか消えるもの |
著者 | 板橋興宗(元曹洞宗管長・御誕生時住職) |
出版社 | 秀和システム |
初版発行年月日 | 2017年8月10日 |
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
本書の内容
本書は、タイトルのとおり「悩みに振り回される人への優しいアドバイス」が記されています。
構成としては、26の短いアドバイスと、それぞれのアドバイスに数ページの関連したエピソードが収載されています。
それぞれのアドバイスは独立しているので、興味をもった項目から読んでもヨシ、順番に読んでもヨシ。
字も大きめで、猫の写真も挿入されて読みやすい本です。
(著者が住職を務めるお寺は「ネコ寺」と有名)
自分が悩んで疲れ果てている時、活字の本は読むのがおっくうになったりしますが、そんな時にも読みやすいように配慮されているのがうかがえます。
26個のエピソードには、多くの「禅語」が紹介されています。
仏教(のうちの禅宗)の考え方が学べます。(著者は禅宗の中の曹洞宗です)
そして、心を調える方法として「坐禅(ざぜん)」がオススメされ、お寺に行かなくても坐禅をする方法も収載されています。
(ちなみに、当ブログで紹介している座禅のやり方の記事はこちら↓)
「日々是好日」の紹介
本書で紹介されている禅語を1つ紹介させてください。
「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」と言う言葉です。
「毎日よい日続きで、けっこうなこと」という意味に聞こえますが、そうではありません。
「今日は良い日だ、悪い日だというのではなく、どんな日でもいい日だ」という意味です。
大切なものを失った日でも、天候に恵まれなかった日でも、すべて「好(よ)い日」なのです。
人間以外の、生きとし生けるものは、一日一日に「よい」「わるい」は判断しません。
ただ「いま」を生き、淡々と生き続ける。
一呼吸、一呼吸を生きる。
生きていく中で、頭を空っぽにして生きる時間も大切なのです。
おわりに
板橋興宗・著「心配しなさんな。悩みはいつか消えるもの」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
仏教の考えと聞くと、「むつかしそう」と身構えてしまいそうですが、さにあらず。
著者自身の実体験エピソードや猫の話などを交え、仏教の「ぶ」もわからない、という方にも読みやすい本です。
この本は、今を悩める人にとっては、「劇薬」になるようなアドバイスではないかもしれません。
今悩んでいることが、無くなることはないかもしれません。
本書のテイストは、「柳に風」。
どんな嵐や風が吹こうとも、しなやかに受け流す心構えが説かれているのです。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
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