鼻腔を突き抜けるスモーキーな香りを感じつつ、お酒を口に含む。
そんな大人の楽しみに誘ってくれる「燻製」。
自分で作って、心行くまで堪能したい……
そんな願いを叶えてくれるのが、こちら。
タイトル | 簡単にはじめる手作り燻製 |
著者/マンガ | 燻製道士 |
出版社 | 世界文化社 |
初版発行年月日 | 2021年8月15日 |
本記事では、本書の内容をおおまかに紹介させていただきます。
本書の内容
本書は、燻製を手作りするうえで必要な道具と、基本の手順(たったの3段階!)の紹介、そして64個の燻製レシピで構成されています。
レシピは、難易度(初・中・上)、下ごしらえにかかる時間、燻製方法(熱燻・温燻・冷燻)、燻製時間、材料と作成手順、完成写真、著者の一言が記載されています。
作成風景の写真も掲載されているページもあり、燻製づくりのイメージがしやすいようになっています。
また、全編にわたってカラー写真が多く掲載されており、文字も色分けされており、読みやすいです。
(燻製の写真がふんだんに使われているため、読み進めていくうちにお腹が減ることも……)
なお、本書は著者の既刊『男の手作り燻製』と『手作り燻製ハンドブック』の一部内容に大幅加筆・新規レシピを追加してまとめたものです。
燻製の基本的知識
本章では、本書で紹介されている燻製についての知識を少し紹介させていただきます。
燻製の手作り手順・3STEP
燻製づくりの大まかな手順は、下記の3つです。
1.下味付け(塩漬け)
塩や塩水(塩分濃度8%の香り付けしたもの)をふったり、漬け込んだりして、食材に味をつける。
2.乾燥(風乾・温乾)
食材を乾燥させて、水分を抜く。
自然乾燥の「風乾」、熱を加えて乾燥させる「温乾」の2つの方法がある。
食材に水分をじゅうぶんに乾燥させないと、水分と燻煙の煙が反応を起こして酸っぱい味になってしまう。
3.燻煙
スモークウッド・スモークチップを使って食材に煙をかける(スモークする)。
燻煙の方法は、「熱燻」・「温燻」・「冷燻」の3つがある。
熱燻 | 温燻 | 冷燻 | |
用いる燻煙材 | スモークチップ | スモークチップ or スモークウッド | スモークウッド |
燻煙の温度 | 80℃以上の高温 | 30~80℃で一定に保つ | 20度以下に保つ |
難易度 | 初心者から扱いやすい | 上級者向け | 上級者向け |
燻煙作りに必要な道具
燻製づくりに必要な道具は、そんなに多くありません。
本書で紹介されている道具は、下表の8個で、特に必須とされているのは、スモーカー・熱源・燻煙材の3つです。
品名 | 用途 |
スモーカー(燻製器のこと。中華鍋など) | 食材・燻煙材を中に入れて煙を充満させ、燻製を作る容器 |
熱源(カセットコンロなど) | 燻煙材を熱する |
燻煙材(スモークチップ・スモークウッド) | 煙を発生させる素材 |
バット・アミ | 食材を乗せて、水分を取ったり、乾燥させる |
軍手 | 作業時のやけど防止 |
キッチンペーパー | 食材の表面の水分のふき取り |
干しかご | 食材を風乾する際、虫・鳥・動物から食材を守る |
アルミホイル | 食材の水分・脂が下にあるスモークチップにかからないよう覆ったりする |
熱燻のやり方
燻製初心者でも失敗が少ないという「熱燻」。
そのやり方をさらりと紹介します。
1.食材に下味をつけ、乾燥させる
2.燻製器の底にアルミホイルを敷いて、スモークチップを置く
3.燻製器を熱源にのせ、強火で点火する。
4.スモークチップから煙が上がり始めたら、食材を網にのせて、燻製器にのせる。
5.熱源の火力を中~弱火に落とす
6.フタをするなどして、燻製器を密封して、燻製器内に煙を充満させ、できあがるまで待つ
ブログ主が実際にやってみた
本書を読み、実際にブログ主がキャンプの時に燻製を作ってみました。
作った燻製は、ベーコン、たらこ、チーズの3種。
いずれも、美味しくできて満足しています。また作ろう……
こちら↓の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
おわりに
著・燻製道士「簡単にはじめる手作り燻製」を簡単ですが、ご紹介いたしました。
本記事で紹介した「燻製の基礎知識」のほかにも、スモークチップの種類(サクラ、クルミなど)と特徴、向いている食材の解説や、64のレシピの中でも初心者向けの食材のピックアップ、キャンプで燻製を作る上での注意点などの情報も収載されています。
『これから始める燻製ライフ』のおともに、この1冊おすすめです。
ここまでの御高覧、ありがとうございました!
コメント